■分かりやすく、誰にでも寄り添える音楽を届けたい

「そんな人生を堪能したい」が、TikTokでバイラルヒットしての感想を聞くと、「僕の歌をたくさんの人に届けるのが目的だったので、とにかく嬉しかったですね。何万投稿とか、数字にはあまり実感がないですけど。電車で隣に座ってる高校生が僕の動画をスマホで見ているのを見た時は、変な感覚になりました。横にいるのが本人だってことは気づかれなかったんですけど、心の中で“俺、俺!”と思ってました(笑)」と笑った虎鷹。

さらに「そんな人生を堪能したい」のSNSやTikTokでのビッグバズを受けて、11月には同曲を引っ提げて『THE FIRST TAKE』に登場。無名の新人アーティストとしては異例となる、『THE FIRST TAKE』の出演だったが「この曲を聴いてくださるみなさまの心に、少しでもお邪魔出来たらなと思って。一生懸命歌いますので聴いて下さい」の挨拶から始まる、たっぷり気持ちを込めた歌とパフォーマンス、笑顔で本当に楽しそうに歌う姿が見る者の心を動かし、現段階で70万回視聴を記録。

『THE FIRST TAKE』出演の感想を聞くと、「出演する前はちょっと疑ってたんですけど、本当に一発録りだったことにびっくりしました!」と笑って答え、「撮影現場では、本番が始まる少し前から現場がピリピリし始めたのと、ミスが許されないというところで、これまで経験したどんなライブよりも緊張して。歌い終えた後に『緊張した~!』と言葉が漏れてしまったのは本音です(笑)。いざ歌い出すと、いつも通りで気持ちを込めて歌うことが出来たんですが。“伝えたいところを抑えておきたい”と思って喋った、前後の喋りの部分が一番緊張しました」と、とにかく緊張したことを繰り返し話した虎鷹。

『THE FIRST TAKE』出演後の反響やリアクションについては、「やっぱり『THE FIRST TAKE』ですから。公開後は周りから一目置かれてる感覚はあって、TikTokでバズった時とはちょっと違った気持ちです」と返答。周囲の反響ということで、仕事仲間からのリアクションについて聞くと、「知ってるとは思うんですけど、あえて触れないみたいなところはありますね」と話した虎鷹。仕事仲間の気遣いなのか、照れもあるのか。その関係性は本人にしか分からないが、職場での何気ない会話が「そんな人生を堪能したい」の誕生に大きく関わっていたことは、職場仲間も知り得ないはず。

「そんな人生を堪能したい」に限らず、曲を作る際は“分かりやすく、誰にでも寄り添えること”をもっとも大事にしているそうで、「年齢性別問わず、聴く人全てに届けることを意識しています。届ける相手が人なので、どんなに考えてもそこに正解は無いし、同じ曲でもその時の感情によって良く聴こえたり聴こえなかったりもするんですけど。だからこそ、音楽を作るのは楽しいし、やりがいがあるんです」と話す虎鷹。TikTokでのビッグバズや『THE FIRST TAKE』への出演によって、自身の楽曲が多くの人に届いたという事実により、虎鷹は確かな手応えと強い自信を手に入れた。

■リスナーとの距離感をグッと縮める“馬鹿ばっか”の表現

そんな人生を堪能したい
作詞/作曲:虎鷹

何も知らないから
賢くもないから
何故かもどかしいから
寄り道をしたのさ

楽しんでもいいかい?
少しずれてもいいかい?
間違ってもいいかい?
そんな人生を堪能したい

迷える子羊ちゃん
ねぇ聞いてる?
ねぇ聞こえてる?
安全ポジション 不完全燃焼
飽きたでしょ?

そこの犬のおまわりさん
最近笑ってる?
ねぇ疲れてる?
無視されてばっかじゃ寂しいじゃん