やらなければならないとわかっているけど、つい先延ばしやあと回しにしてしまうことってありますよね。そんなクセを直すコツを、50歳から本格的にミニマムな暮らしをスタートさせた、カナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さん(現在60代)に教えてもらいました。

何事もついつい先延ばしにしてしまうクセを直すコツ・考え方

家事や仕事を先延ばしやあと回しにすることは、だれでもあると思います。かく言う私も昔は、宿題をギリギリにすませるタイプでした。

しかし今は、どちらかというと用事は前倒しでしています。そのほうが、ストレスが少ないし、セルフイメージもよくなります。今回は、先延ばしグセを直すステップを3つに分けて紹介しますね。

 

●1.先延ばしにしている案件を確認する

まず、なにを先延ばし・あと回しにしているのか、調べてください。

「早く、やらなくちゃ」と思っている作業の中には、本当は、まったくやりたくないし、やる必要もないことが混ざっているかもしれません。

自分にとって、重要な作業で、「どうしても、早めにやるべきだ」「今のうちにやっておきたい」と思うものだけに取り組みましょう。

紙に書き出して優先順位をつけ、重要で急ぎのものからひとつずつタックルしてください。

●2.先延ばしにしている理由を調べ解決する

先延ばしにするのは、今やりたくないからですが、どうしてそう思うのか、理由を深掘りして、問題を解決しましょう。

先延ばしにするよくある理由と、その解決法を4つ紹介します。

1) おもしろくない、つまらない

これから取り組む作業が「おもしろくない」と感じると、あと回し、先延ばしにしがち。私にとっては、税金の申告がそうです。

しかし、それがどうしてもやらなければならないことなら、できるだけ早くやったほうが、それだけ早くストレスから解放されます。いやなことほど、早めにすませましょう。

2) やり方がわからない

どうやればいいのかわからない。そんな理由で、先延ばしにしているなら、やり方を調べれば開始できます。人に聞いたり、インターネットで調べたりしてみてください。

3) 失敗するのが怖い

失敗を恐れて着手できないときは、失敗に対する考え方を変えてみるのがおすすめです。たしかに失敗すると気分が悪いですが、やらねばならないことを先延ばしにしているのも、相当気分が悪いです。

失敗しない可能性もあるし、失敗してもそこからなにかを学ぶことができますよ。

4) すごく大変そう

これから取り組む作業がとてつもなく大変そうだから、あとにする。これもよくあることです。この場合は、作業を細分化してください。一気に完成しようとするのではなく、今自分ができる簡単な作業にばらして、ひとつずつ集中して取り組むといいでしょう。

作業の細分化は、おもしろくない、失敗しそう、という気持ちのときも使える戦略です。小さな作業をひとつひとつクリアして成功体験を積み重ねると自信もつきます。

●3.実際に行動する

やるべきことを明確にし、やらない理由を解決したら、先延ばしにしていたことを実際にやり始めます。うまく取り組むコツを、5つ紹介します。

1) アクションプランをつくる

いつ、どんなタスクをやるか、リストにして、順番にやりましょう。頭の中で考えているだけだと、なかなか行動できません。

2) 1日のうちの早い時間にやる

嫌なタスクほど、早めにやると、重たい気分で1日を過ごさなくてすむし、やり忘れることもないし、仕事が立て込んで、できないまま終わることも防げます。私のおすすめは朝いちばんです。

3) 進捗状況の可視化

作業がどこまで進んだか、目でわかるようにしておくと、やる気が継続します。

私はやらねばならないプロジェクト(たとえば本の執筆など)は、作業を細分化し、To-doリストにして、ひとつ終わるたびにチェックを入れています。手帳やカレンダーに印をつけたり、シールを貼ったりするのも効果的です。

4) 節目節目で自分にご褒美をあげる

小さな目標を立てて、それが終わったら、自分にご褒美をあげるか、お祝いをするのもおすすめです。やるべきことをやったら、読みたかった本を1章だけ読むなどちょっとしたことでかまいません。

5) ほかの人と行う

可能なら、ほかの人と一緒に作業すると、お互いはげまし合えるし、発奮もできます。一緒にやる人がいないときは、オンラインで仲間を探すといいでしょう。

以上、物事を先延ばしにしないステップを紹介しました。とくに、私が効果的だと思うのは、作業の細分化とアクションプランの作成です。

どんなに大変そうなタスクやプロジェクトも、小さな作業の積み重ねにすぎません。がんばってください。

筆子さんの著書『50歳からのミニマリスト宣言!』(扶桑社)では、ここで紹介した以外にも、上手なものの減らし方や、ミニマリストになってよかったこと、体と心の健康を保つコツなど、これからの暮らしに役立つ内容をたっぷり掲載しています。