テニスのウィンブルドン選手権に出場しているマリエ・ブズコバ(チェコ、24)が、全仏オープン・女子ダブルスで失格となった加藤未唯(ザイマックス、28)を改めて批判した。地元チェコメディア「iDNES.cz」(WEB版)が2023年7月4日に報じた。

「彼女にあんなことが起きても驚かないと言っていた」

同メディアのインタビュー記事の中でブズコバは「彼女(加藤)はすべてを引き起こし、私たちを敵に回した。彼女は私たちを悪者にしたのです」と加藤を非難したという。

さらに「彼女は試合中ずっと怒っていてラケットを投げることもあった。私たちはオーストラリアで対戦したことがあるけど、そこでも似たような感じだった。彼女は何かトラブルを起こしていた。多くの選手たちが、彼女がコートでどんな態度をとっているか知っていると言っていた。彼女にあんなことが起きても驚かないと言っていた」と続けた。

失格騒動があったのは6月4日に行われた全仏オープン女子ダブルス3回戦。加藤、アルディラ・スーチャディ(インドネシア)組がブズコバ、サラ・ソリベストルモ(スペイン)組と対戦し、第2セットの第5ゲームに加藤ペアが失格になった。

ポイント間にネット際にいた加藤が、自陣コートにあったボールをコート外に出すためバックハンドで返球。これがボールガールの頭部に当たり、ボールガールは泣き出してしまった。複数の欧州メディアによると、加藤は主審に警告を宣告されたが、直後にブズコバペアが主審に異議を申し立て判定が覆って失格になったという。

「文法が正しくなく2人で笑ってしまった」

加藤が失格となった直後にブズコバペアがベンチで笑顔を見せたシーンがインターネットで拡散されたこともあり、ブズコバペアの言動は現役選手や元選手、解説者などから批判を受けた。一方で、ブズコバの地元チェコメディア「Denik」(WEB版)は、加藤の失格は「ブズコバの苦情が原因なのか?」と疑問視し、ブズコバ擁護の記事を展開した。

「iDNES.cz」が公開したインタビュー記事の中で、ブズコバはベンチで笑顔を見せたことにも言及。「私たちはベンチでおしゃべりしていた。私はスペイン語でサラに何か言ったんだけど、文法が正しくなく2人で笑ってしまった。対戦相手のことはまったく話しませんでした」と弁明したという。

1か月以上前の「失格騒動」がいまだ尾を引いている状況の中、ブズコバは7月6日にインスタグラムを更新した。

「iDNES.cz」が報じたブズコバの加藤への批判的なコメントがインターネットで拡散されたこともあり、ブズコバのインスタグラムには批判の声が相次いでいる。リプライには様々な言語のコメントが投稿され、「恥知らずなアスリート」「あなたがやったことは全世界が知っている」「テニスの神様はあなたに微笑まない」「審判に失格を頼んだの?」などが寄せられた。