4-1-4-1のシステムを採用している今シリーズの日本代表において、FW前田大然(セルティック)は所属先での定位置と同じく、左ウイングでのトレーニングを続けている。同じポジションにはMF三笘薫(ブライトン)が君臨しており、出番争いは厳しい状況。20日のキリンチャレンジカップ・ペルー戦に向けて「まずは出場しないと示す場所がないので、まずは出た時にしっかりと自分のプレーができれば」と力を込めた。
前田は18日の練習の最後に行われたミニゲームで、4本ともサブ組の左ウイングでプレー。主力組にはエルサルバドル戦(○6-0)でも先発した三笘が入っており、先発の入れ替えは行われない可能性が高い。そうした状況について前田は「左での僕の立ち位置はまだまだだと思う」と現実を見つめ、「出た時に何か違いを見せないと生き残っていけない」と厳しく語る。
もっとも、カタールW杯で1トップの主力を担っていたことからもうかがえるように森保一監督の評価は高く、左ウイング起用は一つのオプションだとみられる。もし前田がこのポジションでもアピールに成功すれば、さらに盤石な立場を築く可能性大。チームにとっても、同じポジションにタイプの違うタレントを擁することができるメリットは大きい。
そうした中、普段のトレーニングを通じて「僕は足元でもらうよりはどんどん背後に抜けて、スピードで仕掛けていくのが持ち味なので、そういうところでコミュニケーションを取っている」と周囲に働きかけているという前田。「左の選手と同じようなことをしろと言われてもできないので、自分の良さであるスピードで相手を抜くことであったり、そこは逆に僕にしかできないことだと思う。そこで勝負できたら」と勝負どころを見つめ、自らの武器を発揮していく構えだ。
(取材・文 竹内達也)
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