日本代表FW浅野拓磨(ボーフム)が18日、大阪府内でのトレーニング後に報道陣の取材に応じ、15日のキリンチャレンジカップ・エルサルバドル戦での右ウイング起用を「ポジティブに捉えている」と振り返った。この日のトレーニングでは控え組の1トップを担っており、4-1-4-1の布陣では二つのポジションでの起用が続きそうだ。

 カタールW杯では3-4-2-1の前線起用でドイツを破る決勝ゴールを決め、第2次体制初陣のウルグアイ戦でも4-2-3-1の1トップを担った浅野。エルサルバドル戦では4-1-4-1の右ウイングとなったが、複数ポジションを担うことは「自分の幅を広げるため、代表に生き残っていくために必要になってくる」と考えているという。

 また4-2-3-1から4-1-4-1へのシステム変更についても「個人的にはどういう形でやろうと、選手一人一人がやろうとすること、やるべきことはそんなに大きく変わるような気はしていない。やるべきことはフォーメーションがどうであろうが変わらない」ときっぱり。「どこで出ようが難しさは感じず、とにかく目の前の相手に負けない、チームがやろうとしていることのチャレンジしていくことははっきりしている」と述べ、どのポジションでも自身のタスクに集中していく構えだ。

 エルサルバドル戦では終盤の決定機を逃し、「間違いなく決めないといけないシーンだった。決められなかったことはすごく悔しい。でも切り替えるしかない。幸いチームのみんなが頑張ってくれて、あの試合は勝つことができた。またああいうシーンが来たら次に決めることに集中することしか今の僕にはできない」と悔やむ姿も見せた浅野。ただ、得点以外の役割には手応えも感じているようだ。

「ゴールという結果でチームの勝利に貢献しないといけない気持ちはある。そこは求め続けながらも、焦ってもどうにもならないので、まずはチームのために何ができるか。前の試合もゴールは取れなかったけど、意識しながらピッチに入れた手応えはある。数字じゃないと評価にはつながらないけど、自分がやるべきことは目の前の相手に集中して、相手に負けないこと、球際もそうだし、チームのために走るというのをもっともっとやれると思う。そこは自信のあるプレーなので、そこさえとにかくこの代表の中でも続けていければ、ゴールも自然に近づいてくる。求めることはやめないけど、焦らずに続けていければと思う」

 まずはこれまで通りにチームのために走り続け、次なるゴールチャンスを狙っていくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)