日本テレビ系『ザ!鉄腕!DASH!!』(毎週日曜19:00〜)と、NHK『ダーウィンが来た!』(同19:30〜)が、きょう12日に裏番組同士のコラボを行う。

『ザ!鉄腕!DASH!!』チームと『ダーウィンが来た!』チーム=日本テレビ提供

両番組が一緒にロケを行う目的は、東京湾を代表する“マハゼ”の生態をカメラに収めるため。かつては大衆魚として東京湾でも庶民の間で親しまれていたマハゼだが、開発や埋め立てによって大幅に減少してしまった。

そこで、テレビ放送70年でいまだに撮影されたことのない、マハゼの産卵行動を両番組が強力タッグを組み、奇跡の撮影に挑戦する。

『ダーウィンが来た!』で、世界中の秘境で腕を磨いた百戦錬磨の潜水撮影チームは、そのノウハウと独自開発の「世界に1台しかない」というカメラや特殊撮影機材をフル活用。気合いと根性、そして持ち前の粘り強さが武器のTOKIO・城島茂率いるDASH海岸チームと共に、DASH海岸を徹底調査する。

このプロジェクトのきっかけは、JR新橋駅近くの居酒屋で開かれた飲み会だった。飲み会の幹事は、昨年春に日本テレビを退社して同志社大学ハリス理化学研究所での研究生活を始めたばかりの桝太一。アナウンサー時代の彼からはあまり想像できないかもしれないが、実は旬の魚をつまみにチビチビ飲みながら生き物について語るのが、プライベートの桝にとっては至福の時間だ。

そんな桝が居酒屋に招いたのは、『ダーウィンが来た!』の足立チーフプロデューサーと『ザ!鉄腕!DASH!!」の島田チーフプロデューサー。テレビ番組表の隣に並ぶ両番組の責任者が顔を合わせるのはこれが初めて。ほろ酔いの桝を挟み、緊張するライバル番組のチーフプロデューサー2人だったが、すぐに打ち解けたという。

「あの〜DASH島で生息している動物って何種類いるんですか? NHKの僕らもずっと知りたくて…」「鉄腕DASHの会議でも、先週のダーウィンで撮影していた鳥の映像がヤバイ!って話していたんですよ。NHKの皆さんはカメラって何台くらい使ってます?」と、互いの番組のヘビー視聴者同士でもあったのだ。

桝いわく、「自然をテーマに番組を作り続けている2人だから、会えば絶対に意気投合すると思っていた」とのこと。その予想通り、互いに杯を酌み交わして盛り上がる中で、「いつか局の垣根を越えてコラボしたいですね! やるなら一緒のタイトルで」「例えば…鉄腕ダーウィンとか?(笑)」「いいですね! それにしましょう」という会話から約1年、3人が交わしたお酒の席での夢物語が現実になる。

真冬の海中で行ったコラボ企画の撮影は、潜水時間60時間。撮影したVTRは1,000時間超えだ。果たして、テレビ局の垣根を越えた強力タッグで、目的の貴重映像は撮影できるのか。