切符切られず「注意のみ」のケースとは

 クルマを運転中、交通違反で反則切符を切られたという経験をした人もいるでしょう。

 一時不停止や横断歩行者妨害など、違反点数が3点以下の比較的軽微な交通違反をした場合は、警察官に交通反則切符、通称「青切符」を切られてしまいます。

【画像】「ピンクの免許証」って何? 自慢したくなる激レアな免許証を見る!(16枚)

 しかしインターネット上などでは、交通違反をして警察官に止められたにもかかわらず「注意だけで済んだ」という声も見受けられます。

 今回は、交通取り締まり時の反則切符を切られる場合と、切符を切られずに警察官の注意のみで終わる場合の基準について解説していきます。

警察官に止められても「注意のみ」のケースとは(画像はイメージ)

 じつは警察官は、ある一定の「取り締まり基準」をもとに交通取り締まりをおこなっており、その基準を満たす交通違反であれば「反則切符を切る」、基準を満たさない程度の違反であれば「指導警告にとどめる」という対応をしています。

 たとえば一時不停止の違反については「停止線を時速〇km程度のスピードで通過した場合に切符を切る」というような基準で取り締まりをおこないます。

 そのため、同じ交通違反であっても処理結果に違いが出るケースがあるのです。

 そうなると取り締まり基準の内容が気になるところですが、具体的な取り締まり基準については公表されていません。

 過去には取り締まり基準の開示を求める裁判が起こされたこともありますが、取り締まり基準を開示することによって「基準の範囲内であれば交通違反にならない」といった誤った認識が広がるほか、警察が違反を容認しているとの誤解を招くおそれがあり、交通違反を助長する結果につながるとの理由から開示が認められなかったようです。

 このように、具体的な取り締まり基準は明かされていませんが、どのような運転をすると反則切符を切られやすいのかということはある程度予想することはできるといえます。

 そもそも交通取り締まりは、交通事故を防止することが目的としておこなわれています。

 このため、特に無免許運転や飲酒運転、著しい速度違反、危険性の高い信号無視、横断歩行者妨害、一時不停止違反など、交通事故につながる恐れのある運転に対しては重点的な取り締まりを実施する傾向にあるといえます。

 警察庁が公表している2021年中の「道路交通法違反の取締り状況」では、最高速度違反の取り締まり件数106万4818件でしたが、時速15kmを超える速度超過が106万4620件と99%以上を占めており、速度超過が時速15kmより大きくなると取り締まりが増加していることが分かります。

 厳密には、制限速度を時速1kmでもオーバーすれば速度違反に該当するのですが、時速1kmオーバーで反則切符を切られることは多くはないと考えられます。

 理由としては、制限速度を時速1kmオーバーしてもただちに交通事故の危険性が高まることは考えにくく、またクルマのスピードメーターに表示される速度と実際に出ている速度に若干の誤差があるという事情が考慮されることが挙げられます。

 そのほか、一時不停止の違反については、本来停止線の前でクルマの車輪が完全に止まるくらいしっかりと停止する必要があるものの、実際には停止できていないドライバーも多くいます。

 しかし、これらすべてのドライバーが切符を切られるわけではありません。

 例えば停止線をじわじわと進んでいるクルマは厳密に言えば交通違反になりますが、ゆっくり安全確認をしながら進行していればただちに事故の危険性があるとは考えにくいため、反則切符ではなく指導警告となる可能性があります。

 その一方で、停止線の前で止まらずスピードを出して進行した場合、危険性が高い運転とみなされ、反則切符を切られる可能性が高くなります。

 一時停止場所の多くは見通しの悪い交差点であるため、きちんと停止しなければ車両と衝突するかもしれないという危険意識を持って運転することが求められます。

※ ※ ※

 警察官は一定の取り締まり基準にもとづいて交通取り締まりをおこなっており、同じ交通違反でも反則切符と指導警告のように処理結果が異なる場合があります。

 運転をする際には取り締まり基準を意識するのではなく、事故を起こさないよう交通ルールをしっかりと守ることを心がけましょう。