[画像] 千葉で新女王が誕生する条件は? 山下美夢有は“特典”にも興味「いつか海外に…」

<伊藤園レディス 事前情報◇10日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6741ヤード・パー72>
現在メルセデス・ランキング(MR)1位に立つ山下美夢有にとって、今週は自身初となる“女王戴冠”がかかる試合になる。それを前にして「あまり意識をしてこなかったので」と、自身の置かれた状況に少し戸惑いをうかがわせる。ただ「去年の後半戦はあまりいい成績を出せなかった。いい状態でレベルアップできている」と、この位置にいられることには満足気な表情も。
今年8月2日に21歳になった山下は、大阪桐蔭高の3年生だった2019年のプロテストに合格。統合シーズンとなった20-21年の「KKT杯バンテリンレディス」(21年4月)でプロ初優勝を挙げ、翌年のシードも獲得すると、今季ここまで3勝と大ブレークを果たした。現在2788.78ポイント(pt)でMR1位。2209.33ptで同2位の西郷真央とは579.45ptもの差をつけており、女王の大本命といえる。
そして、この千葉県でその座に就く可能性も。3日間大会の今週は、優勝選手に200ptが付与される。もしもここで山下が勝ち、西郷が単独4位以下になると、2人の差は、残り2試合で得られる最大ポイント(700pt)を超えるため新女王・山下が誕生する。ただあくまでも、その称号は「しっかり1試合1試合優勝を目指してやっているので、結果を出したい」という目標の延長線上にあるものというのが本人の考えだ。
冷静で自然体という印象。ただ、プロテスト合格時の目標として「賞金女王」を掲げてきた。今年からポイント制のメルセデス・ランキングで女王を争っているため名称こそ変わるが、女子ツアーの頂点に立つという意味合いは同じだ。ちなみに賞金ランクも1億8527万967円で現在1位。“W戴冠”にも大きく近づいている。
メルセデス・ランキング1位の選手には、4年間の複数年シードも与えられるが、これも「うれしい。海外に行きたい思いはあるので、いつか行ければ」と夢への後押しになる。「ポイント制のほうが賞金よりも大変だと思っていました」と、総合力が問われることになったシーズンで“初代メルセデス女王”に向けまい進していく。(文・間宮輝憲)
【今週、年間女王が確定するケース 】
・山下美夢有が優勝→2988.78pt
・西郷真央が単独4位(以下)→2279.33pt(以下)
=両者の差が709.45pt以上になるため山下の女王が確定
※今季残り2試合の優勝ポイントは「大王製紙エリエールレディス」が300pt、「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」が400ptの計700pt
【10日現在のメルセデス・ランキング上位】
1位:山下美夢有 2788.78pt
2位:西郷真央  2209.33pt ※1位との差 579.45pt
3位:稲見萌寧  2102.19pt ※ 〃 686.59pt
4位:西村優菜  1924.57pt ※ 〃 864.21pt
―― 以上が年間女王の可能性あり ――
5位:吉田優利  1804.51pt ※ 〃 984.27pt

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