全世界で人気のK-POPが今、海外で厳しい目にさらされて岐路に立っている。世界的にファンダム(熱心なファンたちの集まり)の規模が大きく期待が高いため、意図せずとも何かと目についてしまう様子だ。

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ふたつのグループで最近に起こった事象を通じて、K-POPの課題を考える。前編はガールズグループBLACKPINKだ。

BLACKPINKはワールドツアー中、無声の公演、健康異常説など各種雑音に苦しんだ。所属事務所が乗り出して「異常がない」と進化したが、ファンの間では依然として不満と心配の声が高い。

BLACKPINKは先月10月15日にソウルを皮切りに始まったワールドツアーを消化中だ。北米、欧州、アジア、オセアニアなどを経て、来年上半期まで全世界150万人の観客が集まることが予想されており、K-POPガールズグループ歴代最大規模のツアーになりそうだ。

(写真=YGエンターテインメント)
「BLACKPINKは退歩している」のか

BLACKPINKはワールドツアーのために今年下半期と来年上半期の国内授賞式にすべて参加せず、公演だけに集中するという意思も明らかにした。タイ出身のリサは母国で行われる行事参加要請まで丁重に断ったという。

しかし、メンバーたちのこのような意志とは異なり、彼女たちの公演を観覧したファンの間では「がっかりした」という声が高まっている。

実際にユーチューブの検索窓に「Blackpink concert」と入力すると、「mess(乱雑、散乱)」という関連ワードが表示される状況だ。

とある海外ユーチューバーが上げた映像によって、「ジェニーが振り付けの途中に軸を失って後ろに倒れる姿が捉えられた」こともあるし、何人かのメンバーが振り付けを間違えたり未熟な姿を見せたことで、海外ファンたちの不満が高まっているのだ。

前述した映像に接した世界各国のファンたちは「BLACKPINKは退歩している」「ダンサーたちのほうがステージマナーが良い」「もはやK-POPグループではなく、インフルエンサーになってしまった」「過労というラベルを付けたK-POPグループも彼女たちよりマシだろう」と多様な言語で苦言を呈しているのだ。

弱り目にたたり目で、メンバーのジスは首にこぶが確認され健康異常説まで提起された。これに対して所属事務所のYGエンターテインメントが「異常はない」と公式化しツイッターなどにも「ジスの健康には異常がない」というニュースが急速に伝えられているが、BLACKPINKを見つめる目は依然として優しくはない。

(写真=YGエンターテインメント)

こうした状況について韓国芸能界は「BLACKPINKへの叱責は予見されたものだ」と口を揃える。今年で活動6年目の彼女たち。グローバル成果は目覚ましいが、一人一人が音楽的に成し遂げた発展は微弱だというのが大方の見方なのだ。

BLACKPINKは今年、アメリカのMTV VMASベストK-POP、ベストメタバースパフォーマンス・部門で受賞し、8月に発表したアルバム2ndフルアルバム『BORN PINK』でK-POPガールズグループで初めてビルボードのメインアルバムチャート「ビルボード200」1位になるなど、眩しすぎる成果を上げた。

しかし、活動6年目になるのにフルアルバムはたった2枚にとどまり、メンバー一人ひとりのソロアルバムまで合わせても90分余りしかないのは最大の弱点だ。

今回のワールドツアーでも、歌手としてではなくインフルエンサーやグローバルセレブというイメージでその印象が残る公算が大きい。来年にYGエンターテインメントとの再契約を控えたBLACKPINKが、この危機をいかにして克服するかは未知数だ。