3年前の話です。私と母、祖母は同じ市内に住んでいます。特に母と祖母は、いわゆる「スープの冷めない距離」。祖父は早くに亡くなっていますが、元・小学校教師の祖母はまだまだ元気で、たくさんの友人と毎日楽しく過ごしています。しっかり者の祖母は、ローンが大嫌い。家も車もキャッシュ一括で払ってきました。現在祖母と母がシェアしている車も、祖母が昔キャッシュで買ったものです。おもに平日は祖母、週末は母が乗っているのですが……。

母は祖母を心配して言っているのですが、あくまで祖母が買った車を“使わせてもらってる”立場。車や運転に関しては強く言えないのです。なんだかんだで2年ほど、同じ会話を繰り返している状況でした。しかし思いもかけないことが起きたのです。





母の言うことはわかります。私だって祖母が心配です。けれど祖母がすんなり母のアドバイスを聞いてくれるでしょうか……。

中編へ続く。

脚本・千永美 作画・べるこ 編集・秋澄乃