シーレ(株)(TDB企業コード:111024783、東京都港区麻布十番2-10-3)は、8月10日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は渡邉義基弁護士(東京都港区新橋2-12-16、本多総合法律事務所、電話03-6273-3708)。

 当社は、2018年(平成30年)5月に設立。設立当初は飲食事業者向けの共同購入プラットフォームを運営し、当社が商社や生産者から食材を仕入れ、レストランや居酒屋、カフェを展開する会員事業者に対して販売していた。1期目となる2019年4月期には年売上高約18億8900万円を上げていた。

 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、会員である飲食店が休業や閉店を余儀なくされ業況は悪化。2020年5月期の年売上高は約16億7000万円に落ち込んでいた。そうしたなか、2020年6月に他社よりコラボレーションカフェ事業を譲り受け、以降は同事業を主体として「OTA☆ラボCAFE」や「アニぱらCAFE」の屋号でアニメコラボカフェを東京、大阪、名古屋などで展開。様々な人気アニメとコラボするなど、アニメファンを中心に顧客を獲得していた。
 その後も新型コロナウイルスの感染拡大は収まらず、2021年4月にはまん延防止等重点措置に伴い店舗を休業。取引先に対する支払遅延が発生していたほか、従業員への給与未払い情報がネット上で話題になるなど、資金繰り悪化が表面化していた。2021年5月には実質的に事業を停止し動向が注目されていたなか、今回の措置となった。
 負債は現在調査中。