◆ 「当たれば飛んでいくという気持ちで」

 阪神がホームで首位・ヤクルトに連勝。

 早々にカード勝ち越しを決め、その差を「9」ゲームに縮めた。

 30日の試合では、4回裏に4本の適時打を集めて5点を奪う効率の良い攻撃を展開。5回には佐藤輝明が今季16号のソロをレフトに叩き込み、貴重な追加点を叩き出した。

 投げては才木浩人が6回2失点の好投を見せ、終盤は小刻みな継投でリードを死守。7−3でヤクルトを破った。

 30日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説陣は、“後半戦1号”を放った佐藤輝に注目。中でも逆方向のレフトスタンドに叩き込んだ点から、状態の良さを強調する。

 番組に出演した笘篠賢治氏は「昨年は前半戦でものすごくチームを勢いづけたんですが、後半戦で打てなくなるとチームも勢いを失ってしまった。そういった経験を、本人が今年に活かしていますよね」と今季の姿を分析。

 「自分のスイングをするということは変わらず、あとはメンタル面のコントロールだけ。去年受けたプレッシャーが、今年に生かされていると思います」とし、大砲が見せる“2年目の進化”について言及した。

 昨年は後半戦の失速もあり、最終的な打率は.238まで落ち込んだが、今季はここまで.274と奮闘中。この日の2安打で昨年記録した安打数101に並び、二塁打28と三塁打4はすでに自己最多の数字だ。

 齊藤明雄氏も「三振はするもんだという意気込みで、当たれば飛んでいくという気持ちでどんどん振って行っていいと思う」と、深く考え込まずに持ち味のフルスイングで突き進んで行くべきとコメント。

 甲子園の逆方向に叩き込むパワーを見せ、昨年記録した24本塁打まではあと「8」本。昨年の経験を経て強くなった虎の背番号8は、最終的にどんな数字を残すのか。ここからの大暴れに期待したい。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』

【動画】まるで右打者の打球…阪神・佐藤輝明の16号弾