俳優の中井貴一が20日、主演映画「大河への道」の初日舞台あいさつを都内で開いた。

映画化にこぎつけた一人、企画者という立場でもあった、中井。作品の大きな特徴でもある…現代と江戸時代…"2つのパート"に分けた設定と"1人2役"にした狙いについて明らかにした

「この映画には、現代と江戸が行ったり来たりする内容があります。そうしたのは、コメディと悲劇を上手く合わせ込めると思いついたからです」

そして、"1人2役"に組み込んだ理由も明かした。

「どこか皆さんに、人間なんて200年前から大して変わっていないんだよっていう意味合いが、ほんの少しでも伝わればいいなと思って、"1人2役"を演じてもらえるようにお願いしました」

続けて、次のようにもメッセージを飛ばした「人間なんて200年前から大して変わっていないと感じること。どこか、ぼうーっと見て、うっすらでも感じてほしい」と促していた。

本作は、伊能忠敬を主人公とした大河ドラマ制作を実現すべく、必死になって奮闘する人々を描く喜劇と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を描く時代ミステリーの二つのドラマを落とし込み、歴史発見エンターテインメントとして届けている。

中井は、次にように嘆き、今回の映画を企画した思いも語っていた。

「私は今、時代劇というものがちょっと少なくなってきていると感じています。民放のテレビ、地上波のチャンネルでは、もうほとんど放送されなくなっている現状がございます。その時代劇を残すというよりも、その時代劇に関わるもの、京都の撮影所だったり、スタッフの方だったり、それから俳優の知識であったり、そういうものを残していきたいと思っています」と強い思いを表していた。

なお、今回の舞台あいさつには、中井のほか、松山ケンイチ北川景子、岸井ゆきの、和田正人、田中美央、中西健二監督らが登壇していた。



▼ (左から)中西健二監督、岸井ゆきの、北川景子、中井貴一、松山ケンイチ、和田正人、田中美央

映画『大河への道』初日舞台あいさつにて


▼ 映画『大河への道』特報映像


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