[画像] 白沢かなえ 河瀬詩 倉岡水巴、22/7(ナナニジ)のこれまでとこれから

“デジタル声優アイドル” 22/7(ナナブンノニジュウニ・通称ナナニジ)が、11月24日に8枚目となるシングル『覚醒』をリリースする。


海乃るり、倉岡水巴が11月末、武田愛奈が12月末で卒業するため『覚醒』は現メンバーで歌う最後の楽曲となる。ナナニジは5年ぶりとなるオーディションを実施中。新たなメンバーを迎え入れ、“第2章”へと歩み出す。


ドワンゴジェイピーnewsでは白沢かなえ、河瀬詩、そして卒業を控えた倉岡水巴の3人にインタビュー。新曲のこと、これまでのこと、これからのこと。たっぷり語ってもらった。


■アイドルになってから“一番忘れられない出来事”とは?


――ナナニジは2016年12月に結成されて約5年。これまでの活動を振り返っていかがですか?

倉岡 

5年間はあっという間でしたね。年数で聞くと長いけど、目の前のことにがむしゃらだったので、ナナニジに加入してからは時間のスピードがすっごく早かった。


白沢 

私も早かったです。親と友達のサポートを受けながらではありますが、地元の九州から上京し、5年間一つのことを続けてこられたのは自分でもすごいなって思います。ナナニジの活動が楽しいからあっという間に感じるんだろうなぁ。


――河瀬さんは2019年12月に加入されたので約2年ですね

河瀬 

まだ半年しか経っていない感覚で、気持ちも新人のままです(笑)。もう2年活動しているんだって驚きますね。気付いたらこんなに経っていたんだなぁ…。私はもともと声優さんやアイドルが好きだったので、加入してからは人前に立つ恐怖心よりも「これはチャンスが来たんだ」という気持ちが強かった。

もちろん、表舞台なんて立ったことなかったので、「こんなところに来てしまって大丈夫かな…」って不安になる日もありましたが、ファンの方が優しくて、支えられながらこれまでやってこられた。

さっき、気持ちが新人と言いましたが、よく考えると、加入したての私と2年経った今の私でできることは違うので、さすがに2年は経ったんだなって実感しますね。


――“デジタル声優アイドル”として、これまでにないジャンルでさまざまなことに挑戦してきたと思います。この5年間で、特に印象的だった出来事を教えてください

倉岡 

私はキャラクターがなかった3人(高辻麗・武田愛奈・涼花萌)に自分が担当するキャラクターが発表されたときですね。この時のことをとてもよく覚えていて、本当に嬉しかったんです。


――CDデビューから丸1年となる2018年9月20日に行われたイベントですね

倉岡 

そうです。3人にキャラクターができて「これから11人全員で前に進んでいける!」と気持ちを新たにすることができたターニングポイントです。

それまで3人は我慢することが多かった。11人いるのに8人だけパフォーマンスするとき、絶対悔しい思いをしているのに「今のよかったよ」って褒めてくれるんです。その優しい子たちに担当キャラクターができて、心から安心したのを覚えています。


――あのとき涙するメンバーもファンも多くて感動的でしたね。白沢さんはどうでしょうか?

白沢 

私もキャラクター関連なのですが、やっぱり自分の担当キャラクターが決まったときが一番印象的でした。

これまで、ナナニジの活動は本当に一人ではできなかったと思うんです。つらいとき、悲しいとき、心の拠り所にしていたのが丸山あかねちゃんでした。この5年間は2人で歩んできたという感覚です。ファンの方に褒めていただく機会があっても「それはあかねちゃんと一緒だからだ」と思うんですよ。今もあかねちゃんは私の隣にいる。

でも、大切なあかねちゃんだからこそ、テレビアニメでのアフレコは難しくって…。声だけで魅力を伝えなきゃいけないので、すごくプレッシャーでしたね。


――あかねちゃんと二人三脚、ですね。

白沢 

はい!あかねちゃんに出会えて本当によかったって思っています。


――河瀬さんはこの2年間で印象的だったことは何でしょう?

河瀬 

私が加入して初めてのライブが、コロナの影響で無観客になったんです。初めてパフォーマンスを披露する大事なステージが、突然前日になって変更になってしまった。それ以降も有観客のライブはなかなか難しくて…。

でも一年前の9月20日に有観客でのアニバーサリーライブをやったんです。そのとき初めて、ペンライトに輝く客席を見ることができた。その光景が目に飛び込んできて、1曲目から胸にぐっときました。やっと会えたんだって、すっごく嬉しかった。その光景を大事にしたいし、もっと見たいと思ったんです。その光景が一番心に残っています。


――それは感無量ですね。でも、ペンライトは振れても、まだ声は出せないですよね。

河瀬 

そうなんです、まだファンの方のコールを聞けていないんです。どんな感じになるか想像できませんが、今からすごく楽しみです!

■ナナニジに入って「自分の笑顔を好きになれた」


――倉岡さんは約5年いたナナニジの活動に終止符を打つことになります。11月末で卒業する実感はありますか?

倉岡 

正直、実感はまだないです。でもトーク会でファンの方に「いままでありがとう」と言われると、「あ、私は卒業するんや」って思いますね。


――卒業後は芸能活動を続けるのでしょうか?

倉岡 

私はまだ“何か達成した”という気持ちにはなれていないんです。もちろん最後までナナニジとして全力は尽くしますが、ファンの方にちゃんと恩返しできたのかなって思うんです。

卒業後はナナニジの私ではなくなりますが、ファンの方をもっと笑顔にしていきたいと思っているので、またみなさんの前に戻っていきたいと考えています。


――倉岡さんがナナニジに入ったことで一番変わったことは何ですか?

倉岡 

私は自分の笑顔を好きになれたこと。

私って、笑うことしかできひんって思うんです。笑うことで色んなことを乗り越えられたというか、しんどいときこそ笑顔になれる。でも、そうやっていつもヘラヘラしている自分のこと、実は一番キライでした。


――えっ、それは意外です

倉岡 

実はそうなんですよ。でも自分の笑顔を好きになれたのは、やっぱりファンの方のおかげ。

「笑顔に救われたよ」「笑顔がいいよ」って言ってくれて…。その言葉が本当に、自信になりました。

自分の力で乗り越えたエピソードじゃないですが、おかげで自分の笑った顔が好きになれた。ファンの方には本当にありがとうって伝えたいです。

――白沢さんと河瀬さんは、倉岡さんとナナニジのメンバーとしていられるのはあとわずかになります

白沢 

寂しいです。水巴は人のために泣いたり、怒ったりすることができる人。みんなを盛り上げて明るい気持ちにさせてくれる。それをナナニジ結成から今までの5年間、ずっとやってくれたことに感謝しています。


倉岡 

そんなこと…!みんなのほうが優しいよ。

私は結構、不安定なことが多かったから、みんなにめちゃめちゃ支えられた。メンバーのおかげで私は5年もアイドルでいることができたんだよ。


河瀬 

水巴さんは「22/7 計算中」でも盛り上げてくれるんですよ。その場にほしい言葉を的確に言ってくれるからすごく助かりますし、私にはなかなかできないことなので本当にすごいなって思います。


倉岡 

ふふ、2人に褒められて照れくさい(笑)。すごく嬉しいです!

■卒業するメンバー、残るメンバー『覚醒』はそれぞれの応援歌


――11月24日に発売される『覚醒』は力強い歌詞が印象的でした

倉岡 

いままでの楽曲は主人公が“内に籠もる”ような楽曲が多かったですが、『覚醒』は前向きで聞いてくれる人の背中を押すような曲になっている。疾走感がある曲で聴いた人を元気づけてくれます。


白沢 

歌詞に「怒れ!」や「目を覚ませ!」「前を向いて!」など、聞いている人に向けて強いメッセージを発信していて、とてもかっこいい曲。ダンスもハードな振付けで、曲もそうですがパフォーマンスを見ても力強さを感じていただけると思っています。


河瀬 

私は初めて『覚醒』を聞いたとき特撮ドラマのオープニングみたいだなって思いました(笑)。

前奏が日曜の朝に流れていそうで、とてもかっこいいんですよ。ナナニジの曲はセリフが多いんですけど、今回もたくさん入っています。

ナナニジっぽさもありながら、これまでにない曲なので新鮮。これからパフォーマンスしていくのが楽しみな一曲です。


――倉岡さんにとっては卒業シングルになりますね

倉岡 

卒業するにあたって不安なことも多いけど、この曲を聞いたら背中を押してもらえるので、前向きな気持ちで卒業できます。このタイミングでこの曲がきたのは、運命なのかな。

最後の「走り出すってのはいつだって勝算なんかなくて見切り発車なんだよ」というセリフは、私と重なる部分がある。とにかく前を向いて進まないといけないと思っているので、卒業を控えた今の心境にぴったりです。


――白沢さんと河瀬さんは、今のメンバーとの最後のレコーディングとなりましたね

河瀬 

こうして収録できるのも最後なんだな、この声を聞けるのはもう終わりなんだなって思ったら、寂しいです。でも、今だからできることを『覚醒』にギュッと詰め込みました。

卒業するメンバーはいますけど、今のメンバーで録ったこの曲は残り続けます。それをこれからに繋げていきたいです。


白沢 

いままでのメンバーで歌っていた曲が3人いなくなると違うものになるので、寂しい気持ちが強いですね。

『覚醒』は卒業するメンバーにとっては前を向いていくしかないっていうメッセージに捉えられるし、私たちみたいにナナニジに残るメンバーにとっても進んでいくしかないっていう意味にとれる。この曲を応援ソングとして、それぞれ糧にしていきたい。

――5年ぶりとなるオーディションが実施中です。新しいメンバーが入ってきてナナニジの“第2章”が始まりますね

河瀬 

私はあとから加入したとあって、みんなが「こうだよ」って教えてくれる機会がたくさんあった。新メンバーが入ったら、これまで教えてもらっていた立場から、教える立場になる。そう考えると、まだまだその器じゃないなって思います(笑)。

でも、もっと自信を持ちたいなって思うんです。新メンバー加入は身が引き締まる思い。第2章に相応しい人になりたいです。


――河瀬さんにとっては初めての後輩ができますね

河瀬 

そうですね。まだ想像できないけど、新しい関係性はとても楽しみです。


――白沢さんはグループの新しい一歩についてどう感じていますか。

白沢 

あかねちゃんの座右の銘に「唯一生き残れるのは変化できるもの」っていうのがあるんです。その言葉を私もセリフでたびたび口にしていて、それが影響したのか、あまり変化することに対して怖いという感情はないです。

受け入れて、覚醒して、何があっても前に進むしかない!という覚悟です。