理想の睡眠時間はどれくらいでしょうか? 「なんとなくこのくらいかな」とは分かっている方が多いと思うのですが、自分にとって適切な睡眠時間を知りたいという人も多いことでしょう。

そこで今回は、ベストな睡眠時間や睡眠に関する誤解について、日本機能性医学研究所所長・斎藤糧三先生、健康スポーツ医・木村好珠先生、日本睡眠学会専門医・中村真樹先生3名に伺ったのでご紹介します。

ベストな睡眠時間はどれくらい?画像:LightField Studios/Shutterstock

斎藤糧三先生は「適切な睡眠時間は人によって異なるでしょう。ただ、私の見解ですが、7〜8時間程度の睡眠を取ることが好ましく、6時間睡眠は少ないといえるでしょう」とのこと。

また、「睡眠のゴールデンタイムとして、深夜12時〜1時くらいに成長ホルモンが高まるといわれていますが、この特定の時間帯という見方は間違いだと考えています」と斉藤先生は説明します。

正しい睡眠をとるには?画像:Photographee.eu

木村好珠先生は「正しい睡眠をとることは、成長ホルモンの分泌を促すと一般的にいわれています」と説明します。また、中村先生も「睡眠不足は免疫力を低下させると一般的にいわれています。例えば、風邪をこじらせて肺炎になるリスクについて、5時間未満の睡眠だと8時間睡眠に比べてリスクが約1.4倍も高くなるという報告もあります(※1)」と肺炎になるリスクを指摘されていました。

いかがでしたか? どの先生も、6時間睡眠では少ないとのこと。自分の適切な睡眠時間を見つけてみてくださいね。

※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

<プロフィール>

斎藤糧三
1973年生まれ。1998年、日本医科大学卒業。その後、美容皮膚科治療、栄養療法、点滴療法、ホルモン療法を統合したトータルアンチエイジング理論を確立。2008年、機能性医学の普及と研究を推進するため『日本機能性医学研究所』を設立。2013年、「食で日本を健康にします」をモットーに、「一般社団法人日本ファンクショナルダイエット協会」を設立。2017年、スーパーフードとしての牧草牛の普及を目指し、日本初の牧草牛専門精肉店「Saito Farm 麻布十番」をオープン。2018年、ソフトウエア医療機器の開発企業として株式会社「ライフクエスト」を設立。

木村好珠
精神科医、産業医、健康スポーツ医。精神科医として常勤し、都内企業の産業医も務めている。また、東京パラリンピック ブラインドサッカー日本代表、北海道コンサドーレ札幌アカデミーのメンタルアドバイザーとしても活躍中。

画像:READY

中村真樹
青山・表参道睡眠ストレスクリニック院長。日本睡眠学会専門医。東北大学医学部卒、東北大学大学院修了(医学博士)、東北大学病院精神科で助教、外来医長を務める。2008年、睡眠総合ケアクリニック代々木に入職。2012年から同病院の院長を務める。2017年6月青山・表参道睡眠ストレスクリニックを開院し、院長に就任。

【画像・参考】
※1 A prospective study of sleep duration and pneumonia risk in women:Sleep. 2012 Jan 1;35(1):97-101
※amadank/PIXTA(ピクスタ)、Roman Samborskyi・LightField Studios・Photographee.eu/Shutterstock

“6時間睡眠”は間違い…!? 医師が教える「適切な睡眠時間」と「免疫との関係」はWoman Wellness Onlineで公開された投稿です。

【筆者略歴】

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