アトピー性皮膚炎は子どものころに発症し、大人になっても治らない人や、大人になってから発症するという人も少なくありません。日本皮膚科学会と日本アレルギー学会作成の「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018」によれば、「化粧品などに対する接触アレルギーで、皮疹が悪化することがある」との記載が。つまりアトピー性皮膚炎に悩む女性は、化粧をすることで症状を悪化させてしまう可能性もあるのです。

あの「ニベアの青缶」愛用者も多数

つねにノーメイクで過ごせれば、アトピー症状を悪化させずに済むかもしれません。しかし堅実女子はそうもいかず、仕事ではもちろん、プライベートでもメイクをして外出するべきシーンはつねに存在します。そうなればできるだけ症状が悪化しにくい化粧品を選ぶなど、つねに対策が必要となるのです。

そこで今回ご紹介するのは、アトピー性皮膚炎の方々を対象とした匿名の画像共有型アプリ「アトピヨ」が実施した、ユーザー間で話題になった化粧品ブランドの調査。人一倍敏感なユーザーが愛用している化粧品とは、一体どんなものなのでしょうか?まずは10位から5位のラインナップをご紹介します。

9位のCetaphilはアメリカ発祥、7位のニベアはドイツ発祥です。

10位の「ETVOS」は国産の化粧品メーカー。クレンジング不要のミネラルファンデーションや、ヒト型セラミドを配合したスキンケアが有名です。9位の「Cetaphil」は皮膚疾患の患者向けに開発された、アメリカ発祥のスキンケアブランド。8位「Fam's Baby」は敏感肌の赤ちゃんとママ向けに開発されたスキンケア製品で、新生児から使用することができます。

そして7位は日本ではおなじみの超ロングセラー「NIVEA」で、塗り薬と一緒に使うユーザーも多いのだとか。6位の「コラージュ」は持田ヘルスケアによるスキンケアブランド。敏感肌向けに開発されており、ドラッグストアなどでも手に入れることができます。6位の「NOV」は常盤薬品工業による臨床皮膚医学に基づく低刺激スキンケア・メイクブランド。こちらもドラッグスアなどでも取り扱いがあるので、手に入れやすいのも人気の理由でしょうか?

1位はドラッグストアでもよく見かける花王のスキンケアブランド

次に上位にランクインしたラインナップをご紹介します。

1位の「Curel」のコメント数は他商品の倍以上!

4位「SARABiO」の正式名称は「SARABiO 温泉微生物研究所」。別府温泉の90℃にも達する源泉だけに生息する希少な極限環境微生物を利用し、「温泉プロバイオティクス」という新発想によるスキンケアブランドです。「赤みが出てしまう時は、少々お高いですがサラヴィオの化粧水を使ってます。染みたりしないのでとてもお勧めですよ」とのユーザーコメントがありましたが、化粧水の「サラビオ スキンケアローション」(200ml)は4400円となっています。

3位の「Avene」も同じく、南フランスのアベンヌ温泉水を配合したスキンケアブランド。看板商品であるアベンヌ温泉水100%の化粧水「アベンヌウォーター」は生後1か月の赤ちゃんから使用することがでるそうです。ユーザーからは「化粧水はアベンヌウォーターが一番しみませんでした」との声も。

2位の「AP」はクリニック専用スキンケアブランド。特に「APローション+SK20」は高い人気を誇っており、「保水ラインでありながらとても保湿力が高く、あのトロッとした感じが良く、ひとつで充分な感じなので最近はこちらばかりです」「保水と保湿が一度にできてしかもオイルぽくないのが良い」といった声が寄せられています。

そして見事1位に輝いたのは、ドラッグストアなどでも見かける花王のスキンケアブランド「Curel」。花王では肌トラブルを招く乾燥性敏感肌の原因を研究した結果、セラミドの不足が原因であることに着目。セラミド機能を持つ「セラミド機能成分」の開発に成功し、スキンケアだけではなくヘアケアやメイク用品も開発しているのです。

せっかくもらった化粧品でも肌トラブルで使えないのはアトピーあるあるです。

アトピー性皮膚炎に悩むユーザーにとって化粧品、肌トラブルを少なくすることが何より重要になります。化粧品で肌が荒れやすい人や敏感肌の人も、参考にしてみてくださいね。

【調査概要】
調査主体:アトピヨ
化粧品ブランド調査
調査日:2021年6月26日(土)
調査対象:アトピヨ内の全投稿に含まれるコメント計34,000件
調査手法:コメント内で、化粧品ブランドの話題になった回数と内容を調査