皆さんは、「ルノアール」という喫茶店をご存じだろうか。
東京・神奈川には、「喫茶室ルノアール」という店がチェーン展開しており、高級感のある店内で本格コーヒーをゆったり楽しめる場所なのだが......なんと、釜めしやカツ丼、カクテルなどを提供する、独自路線のルノアールが複数存在するというツイートが話題になっている。
ルノアールには"銀座ルノアール"が直接経営してないルノアールが6店舗あるのですが、どれも独自路線をいってておもしろいので回ってみました。
— あかるい弁当 (@fine_bento) May 16, 2021
ルノアールで食べる釜めし最高です。 pic.twitter.com/pPOtci7Tqc
これは、ツイッターユーザーのあかるい弁当さん(@fine_bento)が2021年5月16日に投稿したもの。
「銀座ルノアールが直接経営してないルノアール」として、神田淡路町店、大塚店、新小岩店、吉祥寺店、恵比寿東口、恵比寿第1店の計6店舗を写真付きで紹介している。
いずれも、チェーン店の「喫茶室ルノアール」や「Cafeルノアール」とは一風変わったメニューを提供しているようだ。
中でも特に目を引くのが、釜めしを提供している大塚店である。
そこで18日、Jタウンネット記者はルノアール大塚店を取材した。
20分で炊き立ての五目ご飯が
取材に応じた大塚店のオーナーによると、たしかに前述の6店舗については、銀座ルノアール(本社=東京都中野区)のチェーン展開とは独立した、それぞれのオーナーが経営しているという。
ルノアールの場合、コンビニチェーンなどで浸透している「フランチャイズチェーン」とは異なる、「ボランタリーチェーン」という形態でそれぞれの店舗が経営されている。これはいわば、独立した複数のオーナーどうし「横のつながり」がある関係だ。
それぞれのオーナーは、ルノアールを経営する会員全員から承認を得た上で、毎月の会費を払うことで会員になることができる。この会員のみが、「ルノアール」という屋号で自分の店をオープンできるという仕組みである。
「喫茶室ルノアール」などを運営する銀座ルノアールと、大塚店、神田淡路町店、新小岩店、吉祥寺店、恵比寿東口、恵比寿第1店の各オーナーは、それぞれ「ルノアールという屋号で自分の店をやろう」という志の下集まった会員どうしで、それぞれの店を経営しているわけだ。
大塚店が「喫茶室ルノアール」などと異なるメニューや雰囲気なのは納得だが、なぜ喫茶店で「釜めし」なのだろうか。
「最初は、ランチメニューにお釜で炊いたご飯を出していたんです。ただ、どうしてもロスが多く出てしまうのと、夕方近くに来たお客さんに出すと冷めてしまっていておいしくないという状態でした。
そこで、コーヒーメーカーのお店の方が釜めしセットを提案してくれたので、10年前から(釜めしの提供を)始めました」
この「五目釜飯」は注文を受けてから固形燃料で加熱し、約20分後に完成する。炊き立ての五目ご飯が味わえる一品だ。
ランチタイムが限られているサラリーマン客からの注文は少ないが、比較的時間に余裕のあるお客さんには、20分待っても炊き立ての釜めしが食べたいという人も多いそうで、かなりの人気メニューとのこと。
さらに、あかるい弁当さんのツイートで紹介されていたモーニングセットも、喫茶室ルノアールよりボリュームたっぷりで提供される。
パンの大きさは「コンビニの一般的なサンドイッチの2倍くらい」とのことなので、朝からしっかり食べたい人はぜひ注文してほしい。
さらに、大塚店ならではの強みはメニューだけではない。
現在、喫茶室ルノアールは「電子タバコのみOK」の店舗がほとんど。
しかし大塚店は「喫煙目的店」に分類されるため、全席で紙たばこも吸うことができるのだ(ただし、未成年は入店できない。また、17時以降は食事メニューの提供は行わない)。
コーヒーを飲みながら一服したい喫煙者にとっては、まさに楽園のようなお店である。
大塚店をはじめ、独自路線を突き進むそれぞれのルノアールについて、明るい弁当さんのツイートへのリプライ欄では
「全部あのルノアール様式と思ってました。吉祥寺ぜひ寄ってみます」
「カツ丼あるんですね!行ってみます!」
「今は全く分煙されていないので非喫煙者にはキツい」
「いろんなメニューあるんだね」
など、多くの声が寄せられている。
「独自路線」のルノアールが近くにある人は、ぜひ足を運んでみては。
外部リンクJタウンネット