フランクフルトとの契約延長を果たした日本代表MF鎌田大地が記者会見に出席。契約延長に至った理由などを語った。

鎌田は16日、フランクフルトと2年間契約を延長し、2023年6月まで所属することが決まった。

2017年7月にサガン鳥栖から完全移籍でフランクウルトへと加入した鎌田だったが、加入1年目はほとんど試合に絡めず。2018-19シーズンにはシント=トロイデンへ武者修行に出ると、公式戦36試合で16ゴール9アシストとブレイク。2019-20シーズンはフランクフルトに復帰した。

フランクフルト復帰後は開幕から出場機会を得ると、攻撃陣の一角として機能。特に中断期間明けは出色の出来をみせ、ブンデスリーガで28試合に出場し2ゴール6アシスト、ヨーロッパリーグでも10試合で6ゴール2アシストを記録した。

契約延長交渉は早期にスタートしたものの難航。ドイツ国内でも移籍するのか契約を延長するのかが大きな話題となっていた中、16日に契約を延長した。

様々な憶測が流れた今回の契約延長について鎌田は、最初から残留するつもりでいたと自身のスタンスを明かし、そこまで考えていなかったと明かした。

「色々な僕自身も記事とかを見ましたが、僕自身の中ではこのチームに残ることはだいぶ前から決まっていましたし、あとはチームとの契約の細部の話だけだったので、このチームにの残ることは僕の中で決まっていて、発表を待つだけでした。僕自身はそこまでこの夏に関しては、移籍に関してはあまり考えずにいました」

交渉成立まで時間が掛かった理由については「まずは全世界でコロナウイルスが大変な時期で、チームとお金の話をしないとダメでしたし、これから将来のことについても新しい契約だったのでチームと色々話さないといけないことがたくさんあったと思います」とコメント。条件面を詰めることに時間を要したとコメント。「昨シーズンは最後の方に良いシーズンを過ごせて、このチームでの手応えも感じましたし、今年はヨーロッパリーグもないので、リーグに集中できて、素晴らしい結果を残せると思ったのが一番です。このチームのことが好きで、ファンも熱くて、このチームで僕がまだまだやるべきことがあると思っていたので、早めに他からの話があっても残ると代理人に伝えました」と残留する理由も明かしている。

他クラブからのオファーについては「オファーというか、僕の代理人の元には世間的に見ればステップアップと思われるチームからの話もありました。正直、フランクフルトが去年は9位でしたけど、絶対にフランクフルト以上のチームというのを探そうと思っても、ドイツでも少ないと思います」と語り、「個人的には小さいステップアップは必要じゃないと思っていたので、オフが終わった後に代理人と一度電話をして、聞いた話に即答でノーと言いました」と、大きなステップアップができるクラブからのオファーはなかったと語った。

また、1年契約を延長したMF長谷部誠、また同様に契約を延長したアディ・ヒュッター監督も残留に影響したという。

「ハセさん(長谷部誠)の延長は去年決まっていましたし、僕にとってはそんなに重要な問題ではなかったです。監督の契約延長は僕たちチームにとっても、僕自身にとっても重要でした」

「監督が契約延長する前に話もしましたが、僕にとって昨シーズンの後半戦がすごく良かったですし、チームとしての関係性も良かったので、あの様なサッカーを今シーズンも見せられたらと思っています。監督の契約延長もキーポイントだったと思います」

ヒュッター監督からの評価も高い鎌田。自身のプレーで改善するポイントについては「監督からよく言われるのは守備の部分で、攻撃のことよりも守備のことは昨シーズンの中断明けから言われています。そこから僕自身も少しずつ改善できていると思います」と、監督からは守備面を言われているとコメント。しかし、自身では数字を残すことが大事と考えているようだ。

「自分で思う成長しなくてはいけない部分は、得点だったりアシストだったり、目に見える結果を残していくことだと思います。プレー内容はそんなに悪くなかったと思います。結果が付いてこなかったですけど、試合に出られているというのは、監督が評価してくれていたのもそうですし、チームの中継点になったり、違う部分での役割もできていたからだと思います。その部分は良かったと思うので、目に見える結果が付いてくればすごく良いと思います」

その鎌田が掲げる今シーズン目標は「去年はリーグが自分が思った様な結果を残せなかったですし、心にモヤモヤするものが残っていたので、今年目標に掲げているのはリーグで15ゴールに絡むこと。これができれば、すごく良いシーズンだと思います」と、具体的な数字を語った。