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収束の兆しをみせない新型コロナウイルス禍を受けて、ディズニーが新作劇場映画の公開スケジュールを再び変更しました。

まず、たびたび延期を繰り返したのち今年の8月予定とされていた実写版『ムーラン』は、状況を見定めるまで公開見合わせ。延期後の公開日や日程の目安もなく、ひとまず無期延期の状態になりました。

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そしてスカイウォーカー・サーガ9部作が完結した『スター・ウォーズ』は、従来の「2022年末から隔年で少なくとも3本の劇場作品を公開」から一年遅らせ、2023年末・2025年末・2027年末公開予定になりました。

同時に、FOXから買収した『アバター』の残り4作品(全五部作予定)は、スター・ウォーズのない年末に上映される毎年交互のスケジュールは崩さず、『アバター2』が2022年末に順送り。

2024年末にアバター3、2026年末にアバター4、2028年末にアバター5の計画になりました。

スター・ウォーズEp.9の次は2022年末から三作確定。アバター2〜5と交互に年末公開 (2019年時点の計画)

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新作スター・ウォーズ映画については、新たな三部作あるいはシリーズと、スピンオフ的な単発企画と思われるものが並行して動いており、監督や制作として名前が上がったスタッフも誰がどれを担当するのか錯綜した状態。

しかし2023年末に公開される新作についてはおそらく、俳優としても知られるタイカ・ワイティティ監督・共同脚本の作品になると考えられています。

タイカ・ワイティティはニュージーランド出身の映画製作者。『マイティ・ソー バトルロイヤル』(ラグナロク)の監督に抜擢されて以来、大作映画を任せられる一線級の監督として知られるようになりました。2019年に監督・脚本を務めた『ジョジョ・ラビット』ではアカデミー賞6部門ノミネート、脚色賞を受賞しています。今後公開予定の作品では、マーベルのマイティ・ソー新作 Love and Thunder も監督しますが、こちらも延期されて2022年公開予定。

スター・ウォーズとの関わりでいえば、幼少期より熱心なファンであったことを公言してきたほか、Disney+の実写ドラマ『マンダロリアン』では重要なキャラクターのドロイド IG-11 の声を演じ、評価の高いシーズン1最終話(8話)の監督も務めました。

新作スター・ウォーズ映画はタイカ・ワイティティ監督、新TVシリーズも正式発表

エピソード9までの『スカイウォーカー』編が終わったのち、新たに始まるスター・ウォーズ正伝あるいは本編シリーズについては、ゲーム・オブ・スローンズの大成功で知られるベニオフとワイスが手掛けるというニュースもありました。

二人組は当初、スター・ウォーズ愛と大役への責任感を語っていたものの、2019年秋になって、Netflix との契約で進めているプロジェクトが忙しく、両方に責任をもって全力を尽くすことはできないとして立ち消えになっています。

ゲーム・オブ・スローンズ製作者のスター・ウォーズ新作は立ち消え。Netflix作品で多忙が理由

このほか、『最後のジェダイ』で一部のファンから散々に叩かれ、スター・ウォーズにとってジョージ・ルーカスに続くスーパーヴィラン登場!扱いのライアン・ジョンソン監督も、新作スター・ウォーズ三部作をディズニーから任されています。こちらの進捗や変更については不明。

劇場映画と同様に制作への影響を受けるものの、少なくとも公開はできるネット配信については、『マンダロリアン』のシーズン2が今年の秋に予定通り配信予定。シーズン3も制作決定が伝えられましたが、巨大なLEDディスプレイ壁で覆われたハイテクセットで大半の撮影を済ませるマンダロリアンであっても、現場にスタッフを集めた撮影には課題があり、具体的なスケジュールは分かっていません。

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