Webページの特定の文字や文章を誰かに知らせたいとき、その文字や文章を黄色でハイライトして相手に知らせることができたら便利だろう。

それを実現したのが、Googleが開発したChromeの拡張機能「Link to Text Fragment」である。

今回は、その使い方を紹介しよう。


●ページ中の"この文字"のリンク化を実現
自分が見たWebページをほかの人にも見てほしいとき、ページのURLを知らせるのが一般的だ。残念ながら、Webページ中の特定の文章や数値だけをピンポイントで指定し、そのリンクを相手に知らせることはできない。

たとえば、Amazonの本のレビュー内で、とても素敵な文章を見つけたとする。
この文章をほかの人に知らせたい!
そう思っても、これまでは、
・コメントが掲載されているページのURLを相手にメールで送る
・「このページの下の方に……」といったコメントを添える
これくらいだろう。
そして知らされた方は、「どの文章だ……」と探すことになる。

しかし、Googleが開発したChromeの拡張機能「Link to Text Fragment」を使えば、こんな面倒を相手に強いることはなくなるのだ。

なんと、ページ内の特定の文字をダイレクトにリンク化できるのである。
手順は次のとおりだ。



リンク化したい文字や文章を選択したら、右クリックしてメニューを開き、[Copy Link to Selected Text]を選択する。このコマンドは拡張機能をインストールすると表示されるようになる。



選択した文字が黄色でハイライトされて、すぐに元に戻る。これでリンクが生成されて、クリップボードにコピーされる。あとは、リンクを相手に知らせるだけだ。なお、コマンド選択時に黄色でハイライト表示されない現象も見受けられたが、リンクの生成とコピーは問題なく実行されるようだ。

リンクを知らされた相手は、Chromeでリンクにアクセスするとページが表示され、該当箇所が黄色でハイライトされる。
表示する側には、拡張機能の「Link to Text Fragment」がインストールされている必要はない。なお、ページ中の任意の箇所をクリックすれば黄色のハイライトは解除される。


メールで送られてきたリンクをMac版のChromeでクリックする。



リンクのページが表示されて文字が黄色でハイライト表示される。


なお、Windows 10のChromium版Microsoft Edge(現在のWindows 10用の最新版Microsoft Edge)でも、拡張機能「Link to Text Fragment」を利用できる。
Chromeウェブストアからインストールすれば右クリックメニューに[Copy Link to Selected Text]が追加され、リンクをクリックして黄色いハイライトを表示することも可能だ。


Chromium版のMicrosoft Edgeでも拡張機能「Link to Text Fragment」を利用できる。



相手がChromeかEdgeである必要はあるが、その点にだけ注意すれば、
「このページのこの箇所を見てほしい!」
というとき、間違いなく便利な機能だ。
ぜひ、試してみよう。

Link to Text Fragment


井上健語(フリーランスライター)