訪日中国人にも人気の日本のラーメン。有名店には、中国のみならず海外からの観光客が行列を作るほどだが、なかでも豚骨ラーメンの人気が高いようだ。中国メディアの今日頭条は27日、「中国人はなぜこれほどまでに日本のとんこつラーメンが好きなのか」と題する記事を掲載した。

 中国人に人気のラーメンは、中国で大規模展開している味千ラーメンのほか、一蘭、一風堂などが有名だが、いずれも「とんこつ」味である。なぜ中国人はとんこつ味の日本式ラーメンが好きなのだろうか。

 記事は、ネット上の評価から3つの理由が考えられると分析。その1つが「スープが中国人にとって親しみがあること」だという。日本料理は薄味というイメージが強いが、豚骨ラーメンのスープは非常にしっかりとした味がついており、中国人の口に合うとしている。

 2つめの理由は「中国に入ってきた最初の日式ラーメンがとんこつ味だった」こと。これは主に「味千ラーメンのおかげ」ではないかと指摘している。味千ラーメンは熊本県生まれのとんこつラーメンだが、日本では中国ほど有名ではない。しかし、中国では全国展開している有名なラーメン店であるため、ラーメンと言えばとんこつラーメンになるようだ。

 3つ目は「日本のラーメンと言えばとんこつ味というイメージがあること」。中国の料理評価サイトでは、とんこつラーメンの評価が高く、その他の味のラーメンはそれほどでもないため、日本で食べるラーメンと言えばとんこつになるようである。 

 中国で広まっているとんこつラーメンは、中国発祥のラーメンが日本に来てさらなる進化を遂げ、日式という新しい形になって中国に戻ってきたことになる。記事の中国人筆者は、多くの日本人はラーメンの発祥地である中国の方がラーメンはおいしいに違いないと思い込んでいるが、日本のラーメンには中国のラーメンにない精緻さがあるので、中国人観光客に愛されているのではないかと分析している。

 確かにとんこつラーメンはおいしいが、醤油や味噌、塩、魚介系など、ほかにも多くのおいしいラーメンの味がある。訪日中国人にはとんこつ以外のラーメンの良さも味わってもらいたいものである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)