話題チェンジのキーワードは「うなづき」と「間」

 誰かと会話をしているとき、相手が急にカリカリし出したり、かみ合わない会話が延々と続いたり、何度も何度も同じ話を聞かされたり…。

「あーあ」と思うことありますよね。

そんな話を聞いていると、表情もだんだん暗くなって、

「早く帰りたい、でも、今帰るわけにはいかないし…」

そう思っている自分もイヤで…。

でも、この話は終わりそうもないし…。

そんな状況に遭遇したとき、簡単に相手の話題をチェンジできる方法をお伝えしましょう。

話題チェンジのコツは、

『あいづちをストップする』ことと、

『一瞬の間を見逃さない』ことです。

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人はあいづちやうなづきがないと急に不安になる

なぜ人は、話をするかと言うと、相手が聞いてくれるからです。

聞いてくれていることの証明が、あいづちやうなずきです。

あいづちとうなずきがあって、自分の話を聞いてくれているということを確認するからこそ、もっと話そうと思うわけです。

目の前の相手が、お地蔵さんのように無表情で固まっていたら、話を聞いてくれている証明が得られず、話したくなくなってしまいます。

私の知り合いで、あいづちやうなずきがなくても話し続けられる人がいますが、それでも5分を超えたあたりから、同意を求めるようになります。

「ねえ、そう思わない?」というふうに。

多くの人は、30秒間でも相手の返答や、あいづち、うなずきがないと不安になって、しゃべるのをやめてしまいます。

ですから、「困った会話」に遭遇したときは、まず、あいづちとうなずきをやめることです。

ですが、口角だけは上げておきます。

これが私の推奨する美人トーク・ダンディートークです。

「あーあ、また始まった」とつまらなそうにふてくされることは誰でもできます。

ですが、優しく口角を上げ、決して冷ややかではなく、相手を温かく見守りながら、心の余裕を持ってあいづちとうなずきをストップします。

「間」を見逃さない!

うなずきをやめると、相手は、自分の話を聞いているのか、いないのか、つまらないのか、楽しいのか、分からなくなって戸惑い、必ず話に「間」ができます。

この「間」を見逃さず、すぐに他の話題を挿入します。

「あっ、そう言えば、部長が前に美味しいと言っていた定食屋さん、何ていうお店でしたっけ?」という具合に。

これは、相手がよく知っていること、得意に思っていること、又は気分が明るくなるようなポジティブな話題がいいです。

ほとんどこの間に、ポジティブな話題を突発的に挿入することで、転換できます。

突然、自分の価値を感じられるような会話を振られると、一気に意識がそこに向かってしまうからです。

人は、相手にダメージを与えるようなネガティブな話を続けていると、話している本人も次第に嫌な気持ちになっていくもの。

ですから、「困った会話」「拉致のあかない会話」に遭遇したとき、話題チェンジさせてあげることは、相手に対しての優しさでもあります。

うなずきのストップで間を作り、違う話題を挿入する。

お試しくださいね!

[文:桑名涼子オフィシャルサイト|司会者|トーク診断士|タレント]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

桑名涼子(くわな・りょうこ)

司会者/トーク診断師/心理カウンセラー/エッセイスト/タレント
キャスター、パーソナリティー、コメンテーター、エッセイストとして「言葉」を軸に活動すると共に、トーク診断士として、人のしゃべりのタイプを8つに分けたコミュニケーション・ツール「相性を育てるしゃべリング8」を考案し、メディアや、企業の人事、人間関係、恋愛などのコンサルに活用。
また、全国各地で、「コミュケ―ション」と「言葉・会話・プレゼン力」等をテーマに、「笑って、動いて、感じる講演」を実施。受講者は1万人を超える。
「エキサイティングで安心できる司会者」をモットーにイベントや式典、トークショーなどで、司会者として活躍する。