敵地ロンドンにて木曜日に行われた、ヨーロッパリーグGL第5節FCアーセナル戦での逆転勝利の立役者といえば、鎌田大地の名前を挙げるのにさほど時間を要することもないだろう。2度にわたり距離のあるところから、アーセナル のゴールネットを揺らしてみせたのだ。マネージャーを務める元ドイツ代表FW、フレディ・ボビッチ氏も惜しみなく賛辞を贈っている。
試合開始前にはボビッチ氏は、せめてロンドンの地で勝ち点1でも確保できれば御の字との見方を示していた。だからこそその3倍の勝ち点奪取に成功した同氏の口から「本当に素晴らしい夜だ」と飛び出したことに、さほど驚きを覚える必要もないだろう。確かに前半では「非常に消極的」な姿をみせており、それはバイエルン戦での快勝以降の3試合でも目にされていたものだった。
特にボビッチ氏は、アウトサイドに目を向け「悪い守備を見せていたよ」と指摘。そのためハーフタイムでは、ロッカールームへと赴いてアディ・ヒュッター監督の指示の確認を行っている。その結果指揮官が下した決断は、ドミニク・コールとミヤト・ガチノヴィッチの投入だったが、「両選手ともに、大きな称賛に値する」と、流れを変えた二人についてコメント。「後半では、我々は素晴らしいプレーをみせていたと思うよ」と言葉を続けた。「これを見たかったんだ」
この日、何よりもボビッチ氏を喜ばせたのが、2得点を決めた鎌田大地である。ブンデスリーガにおいても、ヨーロッパリーグにおいても、良いパフォーマンスを見せながらツキに見放された感のあった日本代表MFだが、「これが1つのきっかけになるかもしれないね。彼は非常に大きなクオリティをもっている。それは並外れたものだ」と、10年にわたりドイツ代表としてプレーしたFWも惜しみない賛辞を贈った。
試合後には同僚のポルトガル代表としての出場経験ももつFWゴンサロ・パシエンシアが、自身のTwitterにて、鎌田大地について立て続けに投稿。まず1つ目では「魔法がかった鎌田大地、魔法がかったロンドンの夜!何て逆転劇だ。これがアイントラハトだ」と投稿。その30分後には「誰か日本から来たもので、寿司よりも良いものを教えてくれないか?ダイチ・カマダーーー、もちろんだ!」と喜びを表現している。
一方でDFマルティン・ヒンターエッガーは、ヒュッター監督が「うまく入れ替えを行った」との見方を示すと同時に、アーセナルが好機を活かせなかったことで、「僕たちを仕留めきれなかった。それが彼らにとっても過ちだった」とコメント。これでフランクフルトはGL突破をかけた最終節で、すでに敗退が確定したヴィトーリアSCと対戦。逆に3位となったスタンダールは、首位突破を確定できなかったアーセナルと対戦。前節までの展望とは大きく異なり、最終節ではホームで引き分け以上により突破が可能とあり、ボビッチ氏は「うまくコントロールしていかなくては」と語った。
PCMAX
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