観光地での撮影が迷惑行為とされ、罰金まで科されるのは異例の事態と言えるかもしれない。しかし、京都・祇園の協議会はその大きな決断を下すことに踏みきった。中国メディアの今日頭条はこのほど、「私道での許可のない写真撮影に1万円の罰金を科す」という地元民の苦渋の決断を伝えつつ、中国人に向けて注意を呼びかける記事を掲載した。

 日本は中国人にとって人気の渡航先となっており、特に京都は日本の文化と歴史を体験できる都市として人気を集めている。時が止まったかのような京都の史跡や歴史ある街並みは、文化が共通する中国人にとってどこか懐かしさが感じられ、非常に魅力的であるようだ。

 しかし記事は、近年は「祇園の舞妓を撮影しようとした外国人観光客による度を過ぎた迷惑行為」が横行し、問題となっていることを紹介、そうした迷惑行為は「舞妓パパラッチ」と言われるほど執拗だと強調。舞妓の周囲を大勢の外国人観光客が追いかけ、許可なく勝手に撮影するゆえに、舞妓だけでなくそこに足を運ぶ観光客や地元住民にも迷惑や危険が及ぶまでになっていると伝えた。

 他にも、京都の錦市場では通りが狭く、ごみのポイ捨ても多いことから「歩きながらの飲食を禁止」する注意書きが提示されていることも指摘。日本は観光客を受け入れる側として、今後も観光客のマナーをめぐるトラブルに対処していかなければならないが、記事は「中国人観光客も外国人観光客のマナー違反による事態の深刻さを知るべきであり、同時に現地の文化や習慣を尊重するように」と強く訴えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)