都立文京が都立富士との大接戦を制する!

 都立文京と都立富士との一戦は接戦となった。

 都立文京の先発・青木謙太(3年)。長身から繰り出す125キロ前後の速球、スライダーを投げ分け、ゲームメイク。

 2回裏、都立文京が押し出しで1点を先制したが、その後、突き放せない。都立文京の梨本監督は「いやな雰囲気がありましたね。取れるところで取れない。打線が湿る雰囲気は感じました」 その言葉通り、都立文京打線は都立富士のエース・山本悠斗(3年)をなかなか打ち崩せない。168センチ66キロの体格から投げ込む速球は常時125キロ(最速128キロ)。球速表示以上に切れがあり、スライダー、カーブも低めに集まる。ここぞという場面で外角に厳しいストレートが決まる。梨本監督は「原点能力が高い投手でしたね。本当に見事でした」と敵将も認めるほど山本の出来は素晴らしいものがあった。 4回表、都立富士はエースの山本の適時二塁打が飛び出し、同点に追いつく。さらに5回表にも二塁の場面からバッテリーミス。ボールが深く転がり、二塁走者が生還。勝ち越しに成功する。

 なかなか攻略できずにいたが、8回裏、陶山の三塁打からチャンスを作ると、バッテリーミスで追いつき、そして10回裏、二死一、三塁のチャンスから4番伊能が放った遊ゴロ。ショートが二塁へ送球したが、セーフとなり、サヨナラ。

 都立文京がサヨナラ勝ちで3回戦進出を決めた。この場面、一塁走者の大舘がスタートよく切っていたのが大きかった。

 綱渡りの戦いで3回戦進出を決めた都立文京。梨本監督は「相手投手が素晴らしかったです。もし8回、バッテリーミスがなければ負けていたゲームでした」と危機感を募らせる試合だった。

 苦しい戦いを制したことで掴んだものはあるはず。二松学舎大附ブロックに入った都立文京は一戦ごとに成長を見せることができるか。

■開催期間:2019年7月7日〜7月27日(予定)■2019年 第101回 全国高等学校野球選手権 東東京大会(三回戦まで)■組み合わせ表【2019年 第101回全国高等学校野球選手権大会東東京大会】■展望コラム【東東京大会展望】二松学舎大附の夏三連覇を阻むチームは現るか?東東京大会を徹底解剖!