アミノ酸は、テストステロン増量の鍵となる。
 「運動した際の筋肉の疲労を軽減したり、筋肉を作り出す働きをするからです。アミノ酸には非必須アミノ酸と必須アミノ酸があり、重要なことは人間が体内で作ることができない必須アミノ酸を積極的に摂取すること。つまり、たんぱく質を多く含んだ食事を摂ることです」(前出・健康ライター)
 そのたんぱく質を多く含む食品は、牛肉や豚肉、鶏肉、卵、マグロなどの赤身の魚、卵、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品などだ。

 一方で、EDの治療薬として知られるバイアグラの服用を勧める専門家もいる。
 「バイアグラはPDE5阻害薬と呼ばれる薬で、シリアス、レビトラなども同じ種類にあたります。このバイアグラを週1回、半年間服用を続けると、6カ月後にはテストステロンが2倍に増えることが分かっている。加えて、同じく週1回の服用で体を錆びさせる活性酸素の量が、3分の1に減ったとの研究も報告されています」(専門家)

 ほか、漢方薬の中にもテストステロンを増やすものがあるという。
 「牛車腎気丸、補中益気湯、八味地黄丸の3種類で、8週間程度服用することで分泌が高まることが知られています」(漢方薬店員)

 テストステロンというホルモンは、チャレンジ精神や競争心などの行動を活性化させ、数値が高い人ほど冒険心があって判断力に優れていると言われる。さらに、公平性を重視し、仲間を大切にすることから、人に慕われるリーダーになりやすい資質があるとされ、企業経営者や政治家に多い。
 こうした優れた人を生成するテストステロンを増やす行動は、我々の普段の生活の中にもある。
 「例えば、野球でもサッカーでも、強いチームのファンになればテストステロンを増やす機会が多くなるのです。また、日常生活の中に赤い色のものを身に着けると、通常よりテストステロンの分泌が高くなることも分かっています」(前出・健康ライター)

 いずれにしても、テストステロン値が低下した場合には、加齢に加えて疾病を抱える人が多い。
 「朝起きてもしばらく時間が経たないと体が動かない、普通に立っているだけなのになぜか汗が出る、以前はアクティブに動いていたのに仕事が休みの日も外出するのがおっくうになった…など、40代あたりから、そうした症状が出る。そのまま高齢を迎えた時に弱い体にならないためにも、早い段階から自分のテストステロンの値を知り、対策を取るべきです」(前出・専門医)

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