「億り人(億単位の額を稼いだ人)が続々登場」――。少し前まで、「いい意味」でメディアを賑わせた仮想通貨。ビットコインを代表とするそれら通貨の価値は、2017年に急上昇し、「仮想通貨元年」とも評された。

ところが翌18年1月、取引所の「コインチェック」から、約580億円分の仮想通貨「NEM」が流出したことで潮目が変化。メディアはこぞって仮想通貨のリスクに目を向けた。

この騒動から約2か月後の現在、仮想通貨をめぐる現状はどうなっているのか――。

コインチェック騒動後も約半数が投資意欲旺盛

サイバーエージェント子会社の「新R25」は2018年3月1日〜7日、全国の25〜30歳男性を対象に、仮想通貨に関する調査を実施。4734人から回答を得た。

 現在、仮想通貨を保有または運用している割合は約1割(13.5%)。保有金額は「5万円未満」が最多で34.5%。次いで「10万円以上50万未満」の28.6%、「5万円以上10万円未満」の17.0%、「100万円以上」10.2%、「50万円以上100万円未満」9.7%と続いた。総資産に占める保有割合は10%以下が半数以上と、余裕資金の範囲内で運用する小口投資家が多いようだ。

それでは、仮想通貨を購入してから現在に至るまで、価値はどれくらい上がったのか――。「上がった」と答えた人は46.6%、「下がった」が31.1%と利益(含み益)が出た割合のほうが多かった。「ほぼ変わらず」も22.3%いた。

今後の投資意欲を聞くと、「積極的に投資(買い増し)していきたい」が47.1%、「継続して保有するが、これ以上積極的に投資(買い増し)するつもりはない」が35.4%。「継続して保有するつもりはなく、タイミングを見て売っていく予定」は17.5%だった。