「編集次第で作品の受け取られ方が変わってくる」と知った

編集に時間がかかるようになったということですが、動画の内容…いわゆるネタや、その見せ方は変化していると感じていますか?
変わってきてますね。以前は、結果にこだわるというか、実験をするにしても絶対に成功まで持っていき、それをオチにするような企画で盛り上げていたんですけど。ここ最近は、動画を始めた初期の頃のように、自分がとにかく楽しいと思ってやっているけど意味のないことを延々と繰り返すのが面白いなと思えてきて。
ある意味で原点回帰?
結果にこだわらずに、とりあえず思いついたことを満足がいくまで片っ端からやってみようと。
最近でいうと「爆裂するチョコボールドミノを作ってみた【地獄!!】」などがそうした部類の作品になるかと…。
いやぁ、あれこそ本当に意味ないですからね。何度、心が折れそうになったか…。「またか?」「マジか?」の連続で結局、3日くらいかけて…。
編集に時間をかけているということは、そういう延々と見せる部分も、必要だと思ってあえて残しているということですよね? そこは自分なりに「見せるべき」だと?
何でしょうね、言ってしまえば「何となく」なんですよね、そこは。それは編集に限らず、ちょっと危険な装置を作るときも同じ感覚で。これまでの経験と直感で「これで大丈夫だろう」って。いろいろと危ない目にも遭ってるんですけど、それでも大丈夫だって。
ではその前の“ネタ”はどういう考えで選んでいるんですか? 純粋にりくさんが面白いと思うもの、それとも、そこでも視聴者の目を意識されているんでしょうか?
どちらもですね。自分がやりたいことを思いついたらメモするんですけど、そのあと、何となくですが頭の中に動画が浮かんでくるんです。それが画として面白くなりそうなら実際に撮影に入るし、そこで面白そうな画が浮かばないネタはメモのままで、実行には移されないんですよね。
りくさんのひらめきがあって、画として面白いかという判断があって、撮影、そして編集といくつもの段階を踏んで、ようやく日の目を見ることになるんですね。
このあいだ、すごく勉強になったことがあったんですけど、ひとつの動画をこれまでと同じような流れで作ったのですが、編集次第で作品の受け取られ方が変わってきちゃうんです。いつものようにドッキリで、おばあちゃんが土を食べるという作品だったんですけど…。
「アイスの中身、土でも食べちゃう説。【ドッキリ】」ですね?
テロップで「食べられる土です」という説明を入れたんですけど、それだけじゃなく、いろんな状況を理解してもらったうえでじゃないと、面白いはずの内容も見る人を不快に感じさせてしまうことがあるんだと。身内ネタと、誰が見ても面白いネタのバランスということも考えさせられました。
前回も、編集の重要性に関してはかなり熱くお話してくださっていましたが、数を重ねていく中で改めて見えてきた部分があった?
そうなんですよね。実際に素材を撮ったあと、編集用のパソコンで見るまでは流れに関して「どうしようか?」というのはあまり考えてないんです。
とりあえず素材をすべて集めてから、「どう見せるか?」という流れを考えていく?
だからちょっと進んでは「どうしようか?」となるんです。そうなったら、その部分をひたすらリピートして、内容を覚えるまで見続けて「あ、これだ」と思えたら編集するんです。結局、そこも直感というか思いつくままにやって、モヤモヤしたら止まっての繰り返しです。とくに僕の場合、撮影は必ず予期せぬ失敗が入るので、最初から流れを考えても仕方ない部分もあって…(笑)。
それこそ、大学に入ったら映像研究サークルなどもあるでしょうから、そういうところで思いもよらない技術や新しい手法を学んだりできるかもしれません。
あぁ、そうですね。それはいいかもしれません。楽しみです!

要塞のような家を作りたい! 夢を見据えた5年計画

前回、お話をうかがった時点でチャンネル登録者数は約100万人でした。現在は210万人。1年足らずでほぼ倍増したことになります。当時も数字的な部分に関して、実感は「ない」とおっしゃっていましたが…。
いまもないですね、実感(笑)。すさまじい数字だなとは思うんですけど、いまも自分のことだと信じられない。やっぱり、どんなに頑張っても1年で30人しか増えなかった時期のことを覚えているから…。
どんなに数字が大きくなってもそこで踊らされない?
それに「もっとできる!」「もっと自分は頑張れる!」と思うんですよね。あの頃を思い出すと。あとはやはり、数字と自分の頑張りというのが、必ずしもマッチしていないというのをどこかで感じているのかな…?
数字的なものを目標に掲げるということもないんですか?
ないですね。とりあえず面白くなりたい! 面白い作品を作りたいとしか考えてないアホなので(笑)。
その積み重ねが、チャンネル登録者数210万人です。
スゴいですねぇ…。でも驚くことに、街中で声をかけられることってほとんどないんですよ。おかしいですよね?(笑)
おかしいですね(笑)。livedoorニュースのインタビューでYouTuberの方の撮影をしていると、「あ、○○だ」と道行く人から声がかかることは珍しくないですが…。
僕は渋谷によく買いものに行きますし、ディズニーランドも普通に行きますけど、全然、声はかからないですよ(笑)。気配を完全に消せる術を身につけたのかと思うとうれしいですが…やっぱりちょっと寂しいかな…(笑)。
声はかからないまでも、せめて道行く人にチラチラと見られるくらいは…。
あってもいいんじゃないかと思います(笑)。不思議なんですけど、登録者数が10万人くらいの頃が一番、そういうのがありましたね。電車とかで「あれ?」とか、同じような高校生に「写真撮ってください」と言われたり。
10万人のときに声がたくさんかかって、200万人で皆無って絶対におかしいですからね(笑)。大学のキャンパスでどうなるのか…?
不思議ですね。自分でもわからないことが多くて(笑)。中身は普通ですから、全然、大学でも普通に接してほしいです。
ちなみにYouTuberとして稼いでいるお金に関して、使い道などは自分で決めたり、ご両親と話し合ったりしているのでしょうか?
いまですね、実現したい夢に向けた5年計画を進めているところでして、お金に関しては全部、その夢のために使うということを決めてます。
5年計画の夢? 壮大な計画ですね。具体的にはどういった内容なんでしょうか?
簡単に言うと自分で家を作りたいんです。それもただの家じゃなくて、誰かが遊びに来てピンポンを押したら横からパンチが飛び出してきたり、廊下を進んだら床がパカッと開いて下に落ちたり…。
漫画に出てくる忍者屋敷のような?
要塞をね(笑)。
子どもの秘密基地の発想がそのまま(笑)。
そうなんですよ(笑)。それが子どもの頃からずっと夢だったので。

自分をモデルにしたドラマに「いまだに疑ってます(笑)」

それからもうひとつ、最近の大きなトピックとしては、りくさんをモデルとしたYouTuberが主人公の連続ドラマ『配信ボーイ 〜ボクがYouTuberになった理由〜』(dTV)の制作、配信が決定しました! このドラマ化の経緯について教えていただけますか?
最初に話を聞いたときは「何を言ってるんだ?」って感じでした。「すしらーめん《りく》を青春ドラマにしたいんです」「え?」って(笑)。ドッキリなんじゃないかと…。
他のYouTuberが仕掛けたドッキリネタなんじゃないかと?(笑)
怪しいなと(笑)。いまだに疑ってますね。
それが、どうやら本当らしいと…。
普段から動画の中で一生懸命頑張っていますけど、その動画を作るために頑張っている部分もあるわけじゃないですか?
大爆発を起こすにも、土地の確保から消防署への申請、素材の準備などやるべきことがたくさんあって…。
そうなんです。そういう、普段の動画で見せられないプロセスであったり、僕自身の思いみたいな部分を、ドラマを通じてみなさんに知っていただく機会を持つことができるって、すごく幸せなことだなと感じました。
実際に脚本を読まれて…。
感動して涙が出ちゃいました(笑)。プロの脚本家さんってスゴいなぁと。お会いすると、脚本家さんも他のスタッフさんもとても楽しそうなんですよね。みなさん、すごい勢いで話をして、いろんなことを教えてくださって…。
大人たちが真剣に楽しんで、面白いものを作ろうと試行錯誤している?
すごく憧れましたね。自分もこういう大人になりたいし、こういう輪に入りたいなと。とくに普段、僕はひとりで作っているので、みんなでひとつのものを作っている姿がメチャクチャうらやましかったです。
今回、りくさんは監修という立場でドラマに関わられているんですよね?
美術さんが毎回、僕がいままでやってきた実験を再現してくださるんですけど、「これどうやって作ったの?」と質問されるんです。説明するのも楽しいですし、すごく興味を持ってくれて「面白いことを考えるね」とおっしゃってくださって。ペットボトルを爆発させて、自転車を進ませる4年くらい前の実験とかを見て、昔のことを思い出したりしています。

YouTubeが盛んな理由を探りに。アメリカで受けた刺激

それから、YouTubeの本場でもあるアメリカにも行かれたそうですね?
そうなんです。好き勝手に大爆発を起こしたりするのって、日本だとなかなか難しい部分があるじゃないですか? じゃあ一度、本場のアメリカを見に行ってみようということで。
視察旅行的な感じで?
なぜ、アメリカではYouTubeがあんなに盛んで、認められているのか? そういう空気を直接、感じてみようと。ハリウッドのスタジオの見学なんかもしたんですけど、スゴかったです!
どういった部分に一番刺激を受けましたか?
何というか、道行く人々がみんなYouTuberという感じなんですよね。信号待ちをしている人と目が合うと、その瞬間にいきなり踊り出したり(笑)。みんなすぐに何かしらのリアクションをしてくれる感じなんです。なんてハッピーなんだろうって。
誰もが楽しみながらパフォーマーとして生きているような“土壌”が備わっているんですね。
みんな楽しそうなんですよ。自分の姿を自分で撮影するのも、日本だとどうしても気恥ずかしさがあるじゃないですか? そんなの一切なしに楽しんでやっていて、そこは一番、驚きましたね。何をやっても許される感じというか、街中を電動スケボーで走り回ってても、みんな笑って見てる。土地によってこんなにも空気が違うものなのかと。
大学生になったら、これまで以上にいろんなところを旅したりもできそうですね?
楽しみですね。いろんなところに行って、いろんなことを知りたいです。
りくさんに限らず、芸能やスポーツの分野で10代で活躍している人たちが続々と登場しています。そうした同世代のことをどのように見ていますか? それこそ、いつか何らかの形でコラボしてみたいという思いなどはありますか?
正直、いまはまだ自分のことでいっぱいいっぱいで、周りのことまで見えてないんですよね。周りどころか自分が何をやっているかもわかってないような…(苦笑)。なのでいまはまだ、具体的に周りの同世代に対して「これ」という思いはないんですが、でもこれから新しい生活も始まる中で、周囲のことがもっと見えるようになれたらと思っています。
“大学生YouTuber”すしらーめん《りく》がどんな活躍を見せるのか? 今後も楽しみにしています!
僕自身もメチャクチャ楽しみです!
すしらーめん《りく》
1999年5月30日生まれ。東京都出身。AB型。実験や挑戦、壮絶にくだらない装置作りなど、奇想天外な発想で若年層から人気を集めているYouTuber。複数のカメラを駆使した撮影や高度の編集スキルで唯一無二な動画作りをしている。家族や友人、愛犬・ウェーブが出演した動画も話題に。自分が楽しむことを第一に、オールジャンルの動画を投稿している。

ドラマ情報

dTVオリジナルドラマ『配信ボーイ 〜ボクがYouTuberになった理由〜』
2018年3月24日(土)から7日間連続配信
https://pc.video.dmkt-sp.jp/ft/s0007007

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、すしらーめん《りく》さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
受付期間
2018年3月28日(水)18:00〜4月3日(火)18:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/4月4日(水)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから4月4日(水)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき4月7日(土)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
  • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
  • 賞品発送先は日本国内のみです。
  • 応募にかかる通信料・通話料などはお客様のご負担となります。
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