トップを走り続ける秘訣は――? 4つのチャンネルの総登録者数は1千万人超。押しも押されもせぬトップYouTuberであるHIKAKINは、そんな問いにしばらく思案したのち「周りに合わせられることかなぁ…?」とつぶやいた。独創的で過激な作品がよくも悪くも話題を呼ぶYouTubeの世界で、「周りに合わせる」という言葉は一見、弱気に映るが、そこにこそ日本一“優しい”YouTuberの神髄があった! ライバル(?)はじめしゃちょーへの思いから、2018年の目標、さらにその先まで、HIKAKINがたっぷりと語る。

撮影/平岩 享 取材・文/黒豆直樹 制作/iD inc.
ヘアメイク/堤 紗也香

動画は「遊んでいたら撮り終わっていた」が理想

天気予報通り、雪が降り始めました(※取材が行われたのは、東京が大雪に見舞われた1月下旬)。こんな悪天候の日にお越しいただきましてありがとうございます。
いやいや、雪国(※新潟県)の出身なので、これくらいの雪は全然! ちなみに新潟は今年、8年ぶりくらいの大雪らしいです。
雪もさることながら、朝早い時間の取材で恐縮ですが、普段この時間帯は…?
寝てますね。変則的にその日その日を生きてますが(笑)、どうしても明け方まで作業して、昼まで寝るという生活が染みついてます。
最近の1日の過ごし方を教えていただけますか?
昼に起きて、それから作品を撮り始めて、何とか頑張って夜の7時か8時くらいには編集まで終わらせてアップすることが多いかな? そして、余力があればごはんを食べたあとにゲーム実況の撮影をする感じですかね。それプラスお仕事の打ち合わせやTV出演などもあり、とてもカツカツです。
いま現在、日々の作品に関してどんなプロセスでアイデアを考え、作品に落とし込んでいるのですか?
ありがたいことに、様々なお仕事をいただいている中で毎日動画を作っているため、ストックがなかなか作れず、「明日はやることないなぁ」ってことも多いです(苦笑)。でも、1日何もしない日ができて、そこで集中すれば20〜30個は余裕でアイデアが出てくる気がします。去年までは、そういうことを考える余裕すらなかったんですよ。
目の前のことで、いっぱいいっぱいになっていた?
「1日休めば余裕じゃん」って考えることすらできず、自分を客観視できずに「休んじゃダメだ!」って…。そうなると結局、アップしない日も編集をしていたりして、休んでないんですよ。キッチリ緩急をつけたいですね。とはいえ、常に何かアイデアを探し、考え続けるだろうとは思うんですけど…。
ただ、考えることが「今日の動画、どうしよう?」なのか、少し先の未来のことなのかでは、大きく違うかと。
かなり違いますよね。編集するにせよ、3日先の作品をどうしたら面白くできるか? と考えて編集することができたら、超優雅ですよね(笑)。メッチャ楽しいと思います。いまは「ヤバい! ヤバい! ヤバい!」って毎日なので…(苦笑)。
HIKAKINさんですら、いまでもそんな状態なんですか?
僕もそうですし、みんなそうだと思います。昨日も、20時半ラストオーダーのとんかつ屋に行きたくて、何とか頑張って、20時29分に店に入って「まだいけますか?」って(笑)。そうなるのは、まだ「他人に任せたくない」という気持ちが強いからでもあるんでしょうが…。
ひとりですべて完結させたい?
そこは動画愛があるからと言いますか、外注にしたり、人を雇って任せるという選択肢もある中で、やっぱり「他人には任せたくない」って人が自分も含めて多いですよね。そこも今後、どうなっていくのか…。
それこそ、漫画家がアシスタントを雇うように、そういうシステムも変わっていくだろうと思いますか?
いまも変わっていってはいます。でも、10人のアシスタントを雇ったら、これまでのように気楽にはできないですよね。より仕事っぽくなるというか。「好きなことで生きていく」というのとズレがあるんじゃないか?というのも考えることになると思います。
自分だけでなく、経営者として社員の生活を背負うことになる?
僕もアシスタントに助けてもらっている部分はあります。正直、作業や撮影面では、いてくれると確実に楽なんですけど、一方でアシスタントにどんな言葉をかけるべきなのか?とか、経営者としてのスキルも求められるようになっちゃう。そっちに頭や労力を使うのは、果たしてクリエイターとして正解なのか…? それはわからない。
悩ましい部分ですね。
でも、大きいことをやるには、やはりひとりではキツいというのはある。その意味で、ある程度のチームは必要なんですよね。かといって、そこで質は下げたくないし…。そこは、イヤになるくらい細かくダメ出しして、妥協せずに自分の理想を追い求めたい。そうじゃなきゃ、作品が薄まっちゃうと思うんです。
「楽しんでやっている部分」と「仕事としてやっている部分」のせめぎ合いはありますか?
年々、自分の規模が大きくなるにつれ責任が増し、仕事感が強くなってきた気がしますね。本当なら僕は「遊んでたら撮り終わってた」というふうになりたいですね。

YouTuberも休日が必要。「休みます」宣言の意図

「休んじゃダメだ!」というお言葉がありましたが、現状、多くの人気YouTuberたちがほぼ1日に1本の作品を自身のチャンネルにアップしている状況です。だからこそ毎日、見てもらえるというのは事実ですが、HIKAKINさんほどのファンがいれば、もはや毎日投稿しなくてもその人気を維持できるのでは?とも思いますが。
まさにいま、その過渡期にあるのかなと思っていて。自分は昨年くらいから、必ずしも毎日アップしないようにしています。
それは効率や作品の質の向上を考えたうえで?
「絶対に1本上げなきゃ!」と無理してアップしたものが、時代を大きく変えるような作品になったり、ターニングポイントと言える作品になることはないだろうって感じるんですよね。逆にゆっくり休んで、アイデアを練ろうという方向にシフトしています。
社会でも“働き方改革”が叫ばれていますが、その業界のトップが率先してそうすることによる影響は大きいと思います。
実際、去年の夏頃に「休みます」という動画をアップしたんです。
はじめしゃちょーさん、フィッシャーズのシルクロードさんを巻き込んでの『ぼくたち、休みます』という宣言ですね。
そうしたら、休むYouTuberが増えたんですよ。
「ちょっと無理しすぎかも…」「そろそろ休みたいけど」と思いつつも、なかなか休めなかったYouTuberたちの背中を押すことになったんですね。
視聴者のみなさんの反応も好意的なものが多かったです。「何言ってるんだ? 仕事だろうが!」という批判も多少はありましたが。それもひとつの意見として受け止めつつ、一方でトップのYouTuberからはボソッと「あの動画、マジでよかったっす」って言われることが多くて(笑)。
ボソッと感謝のつぶやきが…(笑)。
やはり、ちゃんと休まないとみんな疲れちゃうんでね。とくに昨年は、みんなちょっと頑張りすぎたんじゃないかなって。それはいいことなんですけど。
頑張る時期も必要でしょうし、再生回数や登録者数の数字が伸びることで、アドレナリンが出まくって、疲れを感じないでどんどん、作品を生み出せてしまう時期もあるんでしょうが、どこかでシフトする必要がある?
そういう意味で、今年は去年をどういう形で乗り越えていくのかがひとつ、ポイントになるのかなって。去年は、いいネタを温存する余裕もない状況で、「全部やってやる!」って感じの年だった気がします。YouTuberが盛り上がるのは夏ですが、今年はどうなるのかな? と気になっています。

「いまでも自分は“普通の人間”だと思っている」

休みの導入の一連の流れのように、YouTubeの世界全体のことを考えて行動したり、若いYouTuberたちのロールモデルになろうという意識は普段からお持ちですか?
少なからずありますね。一応、トップと言ってもらえる中で、よろしくないことはできないし、自分がやることで「それ、やっていいんだ」と思われかねないのでね。一見、どうでもよさそうに見える部分について、誰よりも細かく考えているかもしれないです。
それは普段の作品作りにおいて?
そうですね。ちょっとした細かい言い回しとか振る舞いに関して、誰も気にしないだろうというところまで気にすることは多いです。本当に小さなことで炎上する時代ですしね。
それこそ、握手会で中腰になって、子どもと同じ目線で握手をしたり、さまざまなファンの要望に応えたりするさまが、「神対応」、「ぐう聖(※ぐうの音も出ないほどの聖人)」と称賛を呼んでいます。意識してというより、HIKAKINさん自身の人間性によるところが大きいのでしょうが…。
普段の作品に関しては、YouTuber全体のイメージを考えて、何をしたらいけないかというのは意識してますけど、握手会やイベントに関しては、とくに何かを意識することはなく、自分の素直な気持ちとして、できることをやらせてもらっています。
とはいえ、変顔や得意のビートボックスに加えて、壁ドン、脈拍を測る、赤ちゃんを「高い高い」するといったイレギュラーな要望にまで笑顔で応えるというのは、なかなかできないことかと思います。
このあいだも、福岡でのイベントのために東京からわざわざ来てくださった方がいたんですよ。僕なんかに会うために…。僕はアイドルでもないですし、いまでも自分は“普通の人間”だと思っているので、とてもじゃないけど、威張ったりなんかできないですね。
日本でNo.1のYouTuberとして称えられ、同じYouTuberたちからさえも仰ぎ見られるような存在でいることに対し、ご自身ではいまだに戸惑いがありますか?
うーん、そうですね。いままでよくここにいられたなぁ…って思いますね、正直。2012年に正式に専業YouTuberになって、YouTubeが自分の仕事になって、その当時はまだまだやっている人も少なかったけど、ポツポツとすごい人も出てきて、逆に勢いがなくなっていく人も見てきて。そんな中でよく生き残りましたよね。
生き残るどころか、総登録者数で言えばぶっちぎりの日本No.1です。ご自身の強み、他のYouTuberとの違い、他の人たちにはないものはどんなところだと思いますか?
難しいですね。YouTuberへの期待のハードルがどんどん上がっていく中で、僕の動画はいまだに面白い商品を紹介することで成り立っていたりするんですよね。そういう部分かな? 最近はチームが増えて、「みんなで○○ゲーム!」とか複数のメンバーでやってるけど、僕はひとりなので。
ひとりで昔と変わらない商品紹介をやっている?
昔ながらの商品紹介って減ってきてるんですけど、それをしっかりと成り立たせている。チームだとキッチリ役割分担があったりして、それはうらやましい部分でもあるんですけど、一方でひとりだと、視聴者に覚えられやすいんですよね。ある種のアイコンと言いますか…。そういうところは、ひとりでやってることの強みを感じますね。

「自分が面白いと思うものを動画にする」譲れないこだわり

「アイコン」という言葉が出ましたが、自身を意識して“キャラクター化”している部分はありますか?
日に日にリアクションがデカくなったりしていて、キャラっぽくなっている部分はあるのかもしれません(苦笑)。
それこそファンの小中学生たちにとってHIKAKINさんは、生身の人間であると同時に、人気アニメに登場するような、ある意味で“キャラクター” のような存在となっているのでは?
なるほど…。もし、そう思ってもらえているなら、すごくうれしいですね。ただ、動画のターゲットとして子どもを意識しているわけではないんですよね。基本、敬語ですし。じゃあなぜ、あんなに子どもたちに見てもらえるのか? そこは自分でもわかってないんですけど…(笑)。
子どもたちの存在に限らず、ネタを考える際にターゲット層を意識することもないんですか?
まったくないわけではないですが、どこかで自分が「面白い」と思わないとやらないというのが大前提ですね。ただ、もう30歳に近いので、小中学生とのズレはあるのかもしれないなぁ…とたまに考えたりします。たとえば、自分はミニ四駆とか『ビーダマン』に熱狂した世代ですけど…。
80年代から90年代の小学生カルチャーですね?
でもいま、自分が「うぉー! ミニ四駆、懐かしい!」って動画をアップしても、子どもたちは「このおっちゃん、何言ってんだ?」って感じでしょうし、同じ世代に共感してもらえても、数字は伸びないと思います。
たしかに。いまの子どもたちは、その存在すら知っているかどうか…。
だからといって、いま僕が戦隊ものの動画をやるのはどうなんだ?とも思う。やったことないですけど、やれば反響はあるかもしれない。でも、やるなら毎週見て好きになってやりたいし…、いまはその時間もないし…。
もともと、「好きなことを仕事に」という意識で始めたということが大きいのでしょうか?
やろうと思えば、本当に大好きじゃなくても楽しくできてしまうと思うけど、それを長年、続けたらおかしくなっちゃう気がするし、ズレが生じてくると思います。自分で「面白い」と思えなければやるべきじゃない、というのだけは守りたい。そこを吹っ切ることができたら、ある意味で最強なのかもしれないですが…。
いまでは、子どもの頃にHIKAKINさんの姿を見て、YouTuberになったという人もいます。若いYouTuberたちとのあいだで、ジェネレーションギャップといいますか、YouTubeに対する意識の違いなどは感じますか?
それはそんなに変わらない気がしています。僕自身、好きな動画を撮って、それで収入を得られるという点にすごく大きな魅力を感じて、YouTuberになったのはまぎれもない事実ですし。
変わったのはYouTuberの認知度の大きさ、マーケットの大きさでしょうか?
そこだけのような気がします。最近、ニュースのキュレーションサイトを見ると、絶対にどこかひとつは「YouTuberの○○が…」ってニュースがあるんですよ。あまりよろしくないニュースも多いんですけどね(笑)。
世間がYouTuberを当たり前の存在として捉え始めてる?
こうやって、徐々に“普通”になっていくんでしょうね。まだいまでも、目新しさはありますけどね。「YouTuberがTVに出るの?」とめずらしがられる空気は残ってる。でもそれもいずれ、当たり前になっていくのかもしれません。
次のページ

当時は衝撃が走った…はじめしゃちょーの台頭

先ほどうかがった“ご自身の強み”と重なるかもしれませんが、あえてもう一度、おうかがいします。これだけ長く、YouTuberとしてトップを走り続けることができる、その秘訣はどんなところにあると思いますか?
周りに合わせられることかなぁ…?
“周り”というのは周囲のYouTuberという意味ですか?
“時代”と言ってもいいかもしれません。あんまり、無理に自分からレベルを上げたくないんですよね。むしろ、いまの時代、そのトップの層に合わせてやっていけるというのが大事なのかなと思います。たとえば、テロップを使う人が増えてきたら、自分も増やすし、みんなが効果音や音にこだわり出したと感じたら、自分もそこをしっかりと強化する。
もちろん、先ほどからおっしゃっているように「自分が面白いと思ったことをやる」というのは前提にあるんでしょうが、それを核としつつも、積極的に世間のニーズに合わせていく?
そういうことですね。いつもイメージするのは、牛丼チェーン店なんですけど。
牛丼チェーン店?
どこかのチェーンが急に一気に値下げをしたら、他のチェーンは「おいおい、ふざけんな!」ってなるでしょ? 僕はむしろ、周囲にキッチリ合わせることを大事にしてきたんですよね。
周囲のレベルと言っても、あくまでトップのレベルですから、それはそれで決して簡単なことではないとは思いますが…。
そういう意味で、みんなに合わせるという流れをガツンとぶち壊して出てきたのが、はじめしゃちょーだと思うんですよ。
HIKAKINさんとは違う方向性で数字を伸ばしてきたわけですね?
「え? そんなに飛ばすかよ!」ってペースで来ましたね。みんなが「1個食べます」とやっていたところで「100個食べます」みたいな?(笑) やることが全部、ケタ違いでしたね。メントスコーラが少しずつ広まってきた頃に、それをお風呂でやっちゃったり。
はじめしゃちょーさんのチャンネルの登録者数は約580万人。単体のチャンネルという意味では、日本で唯一、HIKAKINさんを超える存在です。HIKAKINさんにとって、はじめしゃちょーさんはどんな存在ですか?
難しいですね(笑)。実力だけでまっすぐにのし上がってきた、本当の意味でのクリエイターだと思います。尊敬しています。映像へのこだわり、企画力…当時は周りと比べて、ズバ抜けてましたね。かつ容姿端麗で高学歴。僕とは違う部分も多いですし。
はじめしゃちょーさんが台頭してきた当時は、かなりの衝撃が?
ありましたね。2015年、2016年と僕なんかよりずっと勢いがありましたから。もし、そういう人たちが5、6人出てきたら、あぁ、時代が変わるんだなって感じる部分もあったでしょうし、むしろそのほうが楽だったかもしれないですけど(笑)。
そうはならず、結果的にHIKAKINさんとはじめしゃちょーさんが、YouTuberの2大巨頭として君臨する結果になりました。
ただ、確実にトップYouTuberの層は厚くなったと思います。以前は中堅YouTuberが、(トップから)だいぶ離れたところにいたけど、彼らがグングンと数字を伸ばしてきて、見るチャンネルを視聴者が選べる時代になったと思います。水溜りボンド、すしらーめん《りく》……登録者数100万人以上のYouTuberも増えましたしね。
「周りに合わせる」という言葉もありましたが、台頭してきた若いYouTuberたちの作品を、常にチェックされているんですか?
最初から最後まで毎日見るというわけではないですけど、急上昇してきた人の作品は、どんな感じだろう?って見ていますね。じつは、誰よりも見ているかもしれません。いいところはマネするし、(『ドラゴンボール』に出てくる)セルや魔人ブウみたいにどんどん吸収していきたい(笑)。
先ほどYouTuber界全体に関して「夏頃、どうなっているのか?」という発言もありましたが、ご自身の今年の目標は?
毎年、困ってるんですよね(苦笑)。案外、1カ月先のことくらいまでしか考えてないから…。でも今年は、原点を忘れずにもっと楽しみたいです。やっぱり自分自身も、この2、3年、突っ走りすぎたかなという感覚はあるんですよ。
休みを入れつつ、楽しみながら質の高い動画を作りたい?
しっかり休みつつ、何年か先にも残るような動画を時間をかけて作りたいですね。「あの動画、面白いですよね」と2年後も言われる作品を作りたい。でも、それを毎日連発するのは無理だから、やっぱりゆっくり考える時間を作って――うん、そういう意味で、休み方が上手くなりたいですね。しっかりとインプットする時間も作って。

「恐れ多い世界」HIKAKINから見たTVの存在

単に作品を作るだけではなく、今回のような取材やTV出演、イベントなどの仕事が入ることも多いのではないでしょうか?
そうですね。ただ、YouTuberとして活動を始めて7年目になって、ありがたいことに再生数や登録者数は伸びていく一方ではあるんですけど、YouTube以外のところにも積極的に顔を出していかないと、限界はあると思うんです。
“限界”というのは、より広く、多くの人々にご自身やYouTuberについて知ってもらうという活動のことでしょうか?
そうです。まったくYouTubeに触れない人も大勢いますから。そんな思いもあって、昨年末くらいからTVにも出させていただいたりしてますが、やはり反響は大きいですね。
HIKAKINさんを通じて、動画投稿を生業とするYouTuberの存在そのものをTVで初めて知る人も多いと思います。
普段、TVに出ないはずの人間が出ることによる化学反応もあるんでしょうね。毎日のように出ていたら、普通になっちゃうんでしょうけど、自分に合っていると思える番組にたまに出させていただくと、反響がありますね。
普段、YouTubeでHIKAKINさんを見ているファンにとっても、TVでその姿を見られるというのはうれしいことなんじゃないでしょうか。
「親戚がTVに出るのを見守る感じ」ってよく言われますね(笑)。何か心配になるみたいです。
心配?(笑)
距離感の違いでしょうね。普段からTVに出ているタレントさんは、キラキラと輝く遠い存在なんでしょうけど、僕は近い親類のように見えるんだと思います。だから「見ていて勝手にドキドキしています」って反応がいまだに多い(笑)。
この先もTVへの出演を求められることも増えそうですね?
出てみてわかったんですけど、TVって空気の読み合いなんだなと。出演者のみなさんで絶妙な空気を作っていくんです。そこに僕が入ると、ちょっと空気感が変わるというか。僕は文化人とも違うし、“よくわかんない存在”になっちゃうんです。
違和感がありすぎる?
メチャクチャなおバカキャラで、イジられるポイントまみれだったら成り立つかもしれないけど、僕はそのレベルに達していないので、それはやるべきじゃないと思ってます。だからこそやっぱり、違うんですよね。
いまのように「YouTuberがTVに出てます」という、めずらしいゲストとしてなら存在できても、TVの世界では“普通”の存在にはなれない?
今後、そういうYouTuberが出てくるかもしれませんが、僕は無理ですね。ずっとTVで活躍されている方々と同じレベルに行くには、YouTuberを辞めて、トーク力やアドリブ力を死ぬ気で学ばないといけないし、恐れ多いです。

「いま、自分が輝ける場所はYouTubeだと思っている」

TVをライバル視することはありますか?
ライバル視はしていないですね。TVとYouTubeはサッカーと野球くらい違うものだと思っているので。ただ、TVの視聴率が動画で言うどれくらいの再生数なのかはすごく気になります。これに関して正確な数字を出すことは不可能だと思いますけど、どれくらいに相当するのかと想像するのが楽しいです。
たしかに正確な比較は不可能でしょうが…。
スマホの動画って、基本的には自分でチョイスしてしっかりと見るものだと思うんです。一方でTVはつけっぱなしにしていることも多いですよね。よく「TV視聴率1%は動画でいうところの100万再生」という前提で「やはりタレントはいい時間帯のTV番組に出たほうが効率がよい」と書かれた記事を目にするんですけど、僕はそれは違うと思っていて。
と言いますと?
基本、僕の動画を見てくれる人たちは僕のファンだってことがすごく大きいと思います。もちろん、先ほども話しましたが、広く老若男女に認知させるという点でのTVの影響力はすさまじいですけど…。
ファンの濃度、密度が違う?
僕のことが好きな人に届くという意味では、魔貫光殺砲(※マカンコウサッポウ 『ドラゴンボール』に登場するピッコロの必殺技。指先に溜まった気を光線のように放ち、相手を貫く)なんですね(笑)。
それに比べてTVは…。
かめはめ波(※同じく『ドラゴンボール』に登場する技で、手のひらから気が放たれる)ですね(笑)。
なるほど(笑)。
うまく突き刺されば、スマホの動画はものすごい破壊力があると思います。
HIKAKINさんご自身は、普段からTVはご覧になりますか?
見ますよ。とはいえピンポイントで見たいものだけ…具体的には『ドラゴンボール超』なんですけど(笑)。ヤバいのはこの3月で(放送が)終わっちゃうってことで…。生きる喜びがひとつ失われちゃいますね。
それ以外には?
日曜の朝は『ドラゴンボール超』を見た流れで、そのまま『ONE PIECE』、『ワイドナショー』(フジテレビ系)を見ることも多いですが、確実に最初から最後まで見るのは『ドラゴンボール超』だけですね。
では、地上波ではできないであろう、やや過激な企画で話題を呼んでいる、インターネットTVに関しては、どんなふうに捉えていますか?
いまだに不思議な位置づけですよね。僕にとってTVはリモコンをピッと押してつけるし、(ネットの)動画はスマホで見るもの。その中間にある感覚なんですよね。いま以上にスマホでTVを見るのが当たり前になるのか? それともインターネットTVをTVの大画面で見るのが普通になるのか? 正直、僕には予想もつかないんですけど…。
ずっとYouTuberではあり続けたいですか?
そうですね。いま、自分が一番輝ける場所はYouTubeだと思っているので、できる限り、ここでやり続けたいと思っています。

結婚相手には、動画編集を手伝ってもらえたら…

2018年に限らず、この先の究極の目標を教えてください。
数字的なところで言うと、日本では無理だと言われていますけど、単体で登録者数1千万人ですかね。日本の人口の約10分の1近くですけど…。1千万人になると、ダイヤモンドの再生ボタンがもらえるんですよ。
ダイヤモンドの再生ボタン?
100万人で金の再生ボタンなんですけど、その上は1千万人なんです。4つのチャンネルを全部合わせたら1千万人は超えますけど、単体だと…。英語圏だとけっこう、いるんですけどね。それこそ、再生数は僕らのほうが多いけど、登録者数では1千万人を超えてるという人も多いんです。
アメリカをはじめ、英語圏のマーケットの大きさの違いですね。
だから、日本語でやっている日本人YouTuberにとってはハードルが高いんです。はじめしゃちょーで約580万、僕は550万だから、約半分ですよね。でもここ1、2年で一気に増えてきていて、月に10万人単位で増えてるから、1年だと120万人。あと4年くらい? キツいな…(苦笑)。でも、ダイヤモンドの再生ボタンがもらえたら、もう悔いはないですかね…。
では、プライベートの目標はいかがですか? 30歳を前にして…結婚を意識されることは?
ありますね。あるけど…いつしたらいいのかなぁ?
作品をいつかご自身のお子さんに見せたいと、いろんなところでおっしゃっていますが…。
「いつか」っていうのはあるんですよ。自分の子どもも見てみたいけど…まったく想像がつかないし、わからないですね。
理想の家庭像や結婚観、相手に求めるものなどがあれば教えてください。
僕がこの仕事を続けるなら、やはりそれを理解してくれている人がいいですね。基本、外に出ずに、家にいることが多いので、ずっと家で一緒にいても大丈夫という前提でいてもらえると…。下手したら、動画の編集をお願いすることになったり…。それは許されるんですかね…?(笑)
HIKAKIN(ひかきん)
1989年4月21日生まれ。新潟県出身。O型。高校時代からYouTubeチャンネルを開設し、ビートボックスのパフォーマンスを投稿。スーパーマリオのゲーム音楽をビートボックスで表現した「Super Mario Beatbox」の動画が世界中で話題となる。2013年にはエアロスミスのツアーに参加。YouTubeにて4つのチャンネルを開設し、チャンネル登録者数は1千万人を超える。

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、HIKAKINさんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
受付期間
2018年3月1日(木)12:00〜3月7日(水)12:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/3月8日(木)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから3月8日(木)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき3月11日(日)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
  • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
  • 賞品発送先は日本国内のみです。
  • 応募にかかる通信料・通話料などはお客様のご負担となります。
  • 応募内容、方法に虚偽の記載がある場合や、当方が不正と判断した場合、応募資格を取り消します。
  • 当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることができません。
  • 賞品の指定はできません。
  • 賞品の不具合・破損に関する責任は一切負いかねます。
  • 本キャンペーン当選賞品を、インターネットオークションなどで第三者に転売・譲渡することは禁止しております。
  • 個人情報の利用に関しましてはこちらをご覧ください。
ライブドアニュースのインタビュー特集では、役者・アーティスト・声優・YouTuberなど、さまざまなジャンルで活躍されている方々を取り上げています。
記事への感想・ご意見、お問い合わせなどは こちら までご連絡ください。