宇野は5位と出遅れたがPCS(演技構成点)は1位、右足に痛み抱えながらも踏ん張った

 フィギュアスケートの世界選手権(ミラノ)は22日、男子シングルショートプログラム(SP)を行い、平昌五輪銀メダルで、V候補筆頭の宇野昌磨(トヨタ自動車)は94.26点の5位と出遅れた。平昌五輪5位のネイサン・チェン(米国)が101.94点で首位。2位はミハイル・コリヤダ(ロシア)で100.08点。

 宇野は右足負傷の影響もあり、パーソナルベストには遠く及ばない得点にとどまった。24日のフリーでの巻き返しを期する銀メダリストを、海外メディアは続々とレポートしている。

 直前に右足の甲を痛めた宇野は、当初2本跳ぶ予定だった4回転ジャンプをトウループの1本だけにして演技。万全の状態からは遠かったが、コンビネーションジャンプがやや乱れた以外は踏ん張った。パーソナルベストからは10点以上低かったが、PCS(演技構成点)46.36点は全選手の中で1位と意地も見せた。

 米スポーツ専門サイト「ブリーチャー・リポート」は「今回憂き目に遭ったのが五輪で銀メダルと躍進したショーマ・ウノだった。日本人スケーターはよもやの5位発進となった。しかし、後に彼は負傷に苦しんでいたことがわかった」と伝えている。

 カナダ紙「ザ・スター」も「今大会唯一の五輪メダリスト、ショーマ・ウノはジャンプでミスを多発したことが響き、4回転ジャンプと3回転アクセルで取り戻しを図ったが、5位に落ち着いた」とジャンプで精彩を欠いたことを出遅れの理由にあげている。

宇野は「それほど痛みを感じることはなかった」と前向き、フリーで巻き返し狙う

 米スケート専門メディア「アイスネットワーク」も「ショーマ・ウノは足首の負傷との戦いをも強いられることになったが、94.26点で5位と、なんとか射程圏内にとどまることができた」と報道した。

 そして本人のコメントをこう伝えている。

「残念なことに、僕は怪我をしてしまった。だけど、SPの演技中、自分の足に何が起こるのかわからなかったけど、それほど痛みを感じることはなかった。少しジャンプのレベルを下げてしまったなと。だけど、皆のサポートもあって、状態に満足している。願わくば、この状態でフリーに臨みたい」

 世界からも、この大会唯一の五輪メダリストとして注目を集めている「Shoma Uno」。右足の状態次第だが、本人は前向きのようで、フリーでの巻き返しに期待したいところだ。(THE ANSWER編集部)