シンガポールOPで今季初戦スタート、地元紙が特集「日本の奇跡」

 男子ゴルフ石川遼(カシオ)は6年ぶりに国内ツアーに本格復帰し、18日にアジアンツアーの共同主管大会、SMBCシンガポールオープンで今季初戦を迎えた。復活を目指す26歳に日本では期待が集まっているが、現地メディアも注目。「“ハニカミ王子”石川はメジャーへの夢を捨てていない」と特集している。

 シンガポール最大紙「ストレーツ・タイムズ」は、「日本の奇跡、リョウ・イシカワ」と紹介。高校時代の2007年にマンシングウェアオープンKSBカップにアマチュア枠で出場し、日本プロゴルフ大会における史上最年少優勝(15歳245日)、ギネス世界記録を打ち立てた男を「2007年のゴルフシーンに突然現れた際に、タイガー・ウッズへのアジアの回答だと謳われていた」と振り返った。

 石川は08年にプロ転向後、翌年に史上最年少で世界ランク50位以内に入るなど、活躍の舞台を世界へと移していった。しかし、昨季は腰痛の影響もあって主戦場としていた米ツアーでシード権を確保できず、世界ランクも227位まで後退してしまった。

 今季は6年ぶりに国内ツアーに本格復帰したが、記事では「“ハニカミ王子”イシカワはメジャーへの夢を捨てていない」と見出しを打って特集。「ボーイッシュなルックスから“ハニカミ王子”のニックネームを持つ現在26歳のイシカワは、仕切り直す準備が整い、今も日本人男子ゴルファー初のメジャー優勝者となる夢を心に抱いている」と記している。

日本人男子初のメジャー優勝を目指し、“勝負の2018年”に挑む

 記事では本人のコメントも紹介。「去年は大変でした。腰を怪我し、スイングを変えなければいけませんでした。全てが変わりました」と語った石川は、メジャータイトルへの想いも口にしたという。

「でも、この10年を残念には思っていません。ずいぶん成功したと思います。妻は一番のサポーターです。本当に、彼女のためにメジャーで優勝したいです。2009年には日本で4勝しました。それが自分の記録です。今年は自分に勝ちたい。つまり、5勝ですね」

 昨季米ツアー3勝を挙げた松山英樹(レクサス)や海外の実力者たちが揃う最前線を見据え、転換期を迎えた26歳は復活を目指す。(THE ANSWER編集部)