今夏ヴェローナへ完全移籍したイ・スンウ 「多くのことを学んでいる」

 バルセロナの下部組織出身で、今年のU-20ワールドカップに韓国代表として出場したFWイ・スンウは、今季からイタリアのヴェローナに完全移籍しているが、スペイン紙「スポルト」のインタビューに応じ、「できればバルセロナに戻りたい」と語っている。

 イ・スンウは、ユース時代に得点王に輝くなどバルセロナの下部組織で頭角を現したことから、「韓国のメッシ」の異名を取った。しかし、FC東京のFW久保建英などと同様にバルセロナの未成年者の移籍に関するFIFA規約違反の影響を受け、公式戦に出られない時期があり、久保とは違う形でスペインに残ったがトップチーム昇格を果たせなかった。

 19歳のイ・スンウは、今夏に150万ユーロ(約2億円)でヴェローナに完全移籍している。そして、将来について帰還願望を語った。

「バルセロナには多くの友人もいるし、できれば戻りたい。ただ、今はヴェローナにいて幸せだし、自分に注目してくれたクラブだ。多くのことを学んでいるし、イタリアサッカーも理解してきたところ。忍耐はありますが……」

久保には18歳で帰還する報道があるが…

 バルセロナは、久保などアジアも含めた多くの地域から若き才能を発掘しているが、トップチーム昇格を果たせるのはほんの一握りだ。また、その後もチームの中心選手になることができずに、他クラブへ移籍する選手も後を絶たない。

 久保にも18歳になるタイミングでバルセロナへ戻るという現地報道が常にあるものの、同時にイ・スンウら多くのタレントも将来の帰還を目指しており、常に競争に晒されている状況だ。復帰願望を持ちながらイタリアでプレーするイ・スンウは、その望みを叶えることができるだろうか。

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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images