最上位モデル iPhone X (仮) が発売日に入手できるかどうか戦々恐々としている皆さんに心温まるニュースです。

アップル製品のインサイダー情報で知られるKGI Securities の投資家向け最新リポートによると、アップルのiPhone X 生産能力は一日1万台に満たず、発売直後だけでなく長期にわたり厳しい供給不足が予測されるとのこと。

iPhone X(仮)は、13日未明のスペシャルイベントでアップルが発表するとみられる新iPhone計3機種のうち最上位モデル。

現行 iPhone 7, iPhone 7 Plus の後継機種が「7s」ではなく『iPhone 8』『 iPhone 8 Plus』 になる一方で、iPhoneでは初となる有機ELディスプレイ採用などを備えた高級モデルが『iPhone X』になると考えられています。

iPhone X はもともと、数千万台単位で安定して量産の必要がある iPhone の全機種ではまだ導入できない新技術をいち早く導入するフラッグシップとして、高価で出荷数も少ないモデルの位置付けです。

しかし今年に入ってからのうわさやサプライ関係者のリークでは、iPhone X は生産上でさまざまな課題に直面し歩留まりが想定以上に低く、発売日に向けた「作り置き」が間に合っていないとする説がたびたび繰り返されてきました。

今回のKGIのアナリストによる推定では、アップルが製造できる iPhone X は1日1万台以下。

1日1万台は立派に大量生産ではありますが、たとえば iPhone 6s / 6s Plus は発売週末の3日間に計1300万台超を販売しています。

アップルは発売直後の売上台数について、供給数で決まってしまうために市場からの支持を反映していないとして以前のようには公表しなくなりましたが、仮に iPhone X が発売直後に300万台しか売れないとしても、1日に1万台以下では続く需要にとても充分な数は用意できず、発売後も品薄が続くことになります。

さらに、今年のiPhoneの新色と見られる濃い金色 Blush Gold は製造工程に問題が生じており、ただでさえ僅少な iPhone X のうちさらに少ない数しか用意されないか、発売日が後にずれる可能性があるとKGIでは推測しています。



iPhone X の価格は1000ドル(約12万円)を超えるとのうわさもありますが、発売日に最新のiPhoneに飛びつくような層にとっては、普及モデルの iPhone 8 / iPhone 8 Plus 以上に手に入れたい製品です。

毎年の争奪戦を生き抜いてきた歴戦の勇者でも、今回ばかりは iPhone X を避けて8を狙うか、いっそ保険として二兎三兎を数撃っておく必要があるかもしれません。

アップルの発表イベントは日本時間で今日12日の深夜、13日午前2時から。発売日や予約情報も入りしだい速報でお伝えします。

アップル 新 iPhone発表イベント 速報ページ (13日午前2時開始)