2016年ごろからスマートフォンのひとつのトレンドとなっている“2眼カメラ”。2017年には、先行しているファーウェイやAppleに続き、多くのメーカーから2眼カメラ搭載モデルが登場する見込みとなっています。そこで今回は、国内で購入できる2眼カメラ搭載のスマホ3機種を使い、人物や風景、料理など様々な被写体を撮影して、それぞれの実力をチェックしました。

 

実際にスマホを使って頂いたのは、プロカメラマンの永山昌克さんと、スマホに詳しいITライターの井上 晃さんの2名。それぞれの視点から各機のカメラ機能についてコメントして頂いています。

 

【使用機種】

1)iPhone 7 Plus(実売価格8万5800円〜)
広角と望遠(光学2倍)の2つのカメラを搭載。2つのカメラを用いて、人物の背景をぼかす「ポートレートモード」を利用できる。また、LEDフラッシュのライトが従来の2個から4個に増加。光学式手ブレ補正機能も搭載している。

画素数:広角1200万画素/望遠1200万画素
F値:メインF1.8/望遠F2.8
インカメラ:700万画素、F2.2

 

2)HUAWEI P10(実売価格7万1000円前後)
モノクロセンサーで陰影や輪郭を捉え、カラーセンサーで色彩を重ねるデュアルレンズシステムを採用。メイン・インカメラともライカ監修のレンズを搭載している。「ワイドアパーチャ」モードで撮影すれば、あとからボケ具合を調整可能。光学式手ブレ補正機能も搭載する。

画素数:モノクロ2000万画素/カラー1200万画素
F値:F2.2
インカメラ:800万画素、F1.9

 

3)ZTE BLADE V8(実売価格3万5000円前後)
メインカメラがイメージを捉え、補助カメラで奥行情報を記録。美しいボケを実現する。撮影後にフォーカスエリアやボケ具合を変更できる「リフォーカス機能」(F1.0〜F8.0で調節可)を搭載。インカメラは1300万画素でLEDライトも備えており、セルフィーも高画質で撮れるのが特徴。

画素数:メイン1300万画素/補助200万画素
F値:不明
サブカメラ:1300万画素、F値不明

 

人物を際立たせる「ポートレート」モードをチェック

まず最初にチェックしたのは、スマホで撮影する機会も多い「人物」。各機種とも、2眼カメラの性能を生かした「ポートレート」モードを搭載しており、まるでデジタル一眼カメラのように背景をぼかして人物を浮き立たせるような写真を撮影が可能です。

※いずれも撮影にはデフォルトのカメラアプリを使用しています

 

まずは、普通に人物を撮った写真から。こちらはiPhone 7 Plusで撮ったものです。手前の人物から背景までしっかり写っていますが、やや平坦な印象も。

 

続いて、各機種の「ポートレート」モードで撮った写真を見ていきましょう。いずれも人物にはピントが合っているのに、背景はふんわりぼけています。

【iPhone 7 Plus】

※HDRオフ

 

【HUAWEI P10】

※ポートレートモードオン(ビューティーレベル5、芸術的効果オン)

 

【ZTE BLADE V8】

 

セルフィーの実力もチェック

友人や家族との記念撮影などに使われることが多い、インカメラでのセルフィー(自撮り)の画質もみていきましょう。HUAWEI P10は、インカメラでも「ポートレート」モードが選択できるので、シーンに応じて使い分けることができます。

 

【iPhone 7 Plus】

※HDRオフ

 

※HDRオン

 

【HUAWEI P10】

※ポートレートモードオフ

 

※ポートレートモードオン(ビューティーレベル5、芸術的効果オン)

 

【ZTE BLADE V8】

 

ひとくちに2眼カメラといっても、その仕上がりはメーカーや機種によって様々。次回は「室内撮影」と「料理」の画質をチェックしていきますので、お楽しみに!