(台北 27日 中央社)台湾の夏の味覚の一つ、水蜜桃が旬を迎えている。行政院(内閣)農業委員会農糧署は収穫期の週末に、台湾でも有数の桃の産地、桃園市の各地で直売イベントを開催、台湾産水蜜桃のPRをしている。7月15日には、最も名高い産地、拉拉山(復興区)で、水蜜桃の選考会やミス・ピーチコンテストなどの催しが行われる。

亜熱帯に属する台湾では、夏も涼しい山の上などで水蜜桃が栽培されてきた。拉拉山の水蜜桃栽培は海抜約1500メートル地点が最も盛んで、収穫最盛期は5〜8月。近年では平地に適した新品種も開発され、普及し始めている。

桃農家によると、7、8月に市場に出回るのは上海蜜や新品種の夏蜜などで、いずれも甘くてジューシー。輸入品の多くが果皮が滑らかなのに対し、全体にうぶ毛があるのが特徴だという。

農糧署は、拉拉山の農協は近年、地域ブランドとしての水蜜桃の商標登録や、栽培から流通までの過程をたどれるトレーサビリティーに取り組んでいると説明、食の安全に対する生産者の熱意もPRしている。

(楊淑閔/編集:塚越西穂)