日本代表において最多出場記録を保持しているのは、MF遠藤保仁だ。

長年に渡って日本代表を引っ張ってきた遠藤は13年間の代表キャリアで152試合に出場。これは世界的に見てもかなり上位の数字であり、遠藤以上のキャップ数を誇る一流選手はジャンルイージ・ブッフォンとイケル・カシージャスしかいない。

ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は就任後初となるメンバー発表記者会見で遠藤の功績を讃えた上で、「私はロシアのW杯の準備のために来ています」と話しており、遠藤を戦力として考えていないことを明らかにした。

そのため遠藤のキャップ数がこれ以上伸びることは考えづらいが、それでも代表チームで152試合に出場するというのは考えられないほど偉大な記録である。

ではそんな遠藤の試合数に並ぶ、あるいはそれを更新する可能性のある選手は誰なのだろうか?

※2017年6月22日現在

セルヒオ・ラモス(スペイン代表)

生年月日:1986/03/30 (31歳)
ポジション:DF
所属クラブ:レアル・マドリー(ESP)
代表成績:143試合10得点(遠藤の記録まであと9試合)

スペイン代表のキャプテンを務めるセルヒオ・ラモス。出場試合数はアンドレス・イニエスタやチャビを超えて「143」にまで到達し、これは同国歴代2位の記録だ。大きな怪我や突然の引退表明がない限り、遠藤の記録を更新するのはもはや時間の問題と言っていいだろう。

イケル・カシージャスが持つスペインの最多出場記録は「167」だが、こちらも十分射程圏内。まだ31歳ということを考えると、アハマド・ハッサンが持つ世界記録(184試合)を追い抜く可能性だってあるはずだ。

クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル代表)

生年月日:1985/02/05 (32歳)
ポジション:FW
所属クラブ:レアル・マドリー(ESP)
代表成績:141試合74得点(遠藤の記録まであと11試合)

現在、コンフェデレーションズカップに参加中のロナウド。UEFAチャンピオンズリーグで決勝を戦ったことから疲労も溜まっているはずだが、ここまで2試合でフル出場しており、21日に行われたロシア戦で決勝ゴールをあげた。

出場試合数、ゴール数ともにポルトガルの最多記録を更新中。出場試合数では「150」の大台に迫っているが、代表通算74得点は史上9位の成績。アリ・ダエイが持つ世界記録は109得点だが、はたして追い越すことはできるだろうか…。

ラファエル・マルケス(メキシコ代表)

生年月日:1979/02/13 (38歳)
ポジション:DF
所属クラブ:アトラス(MEX)
代表成績:139試合18得点(遠藤の記録まであと13試合)

メキシコの“重鎮”ラファエル・マルケスも、代表チームでの出場試合数を伸ばし続けている一人だ。1997年の初出場から20年以上に渡ってA代表で活躍し、21日に行われたコンフェデレーションズカップでその出場試合数は「139」となった。

38歳という年齢や代表で主力ではなくなりつつあるという状況を考えると、セルヒオ・ラモスやロナウドのように今後も数字を順調に伸ばすとは思えない。しかし、その統率力は未だ衰え知らずであり、確実に「150」あたりまでは出場試合数を重ねてくるだろう。

なお、139試合のキャップを誇るマルケスでもメキシコでは歴代4位。ヘラルド・トラードとパベル・パルドが2位タイで146試合、クラウディオ・スアレスが1位の177試合となっている。