HRソリュー ションズ社では採用成果を拡大するための「オムニチャネル採用」のインフラとして支援システム「リクログ」を提供しており、大手企業を中心に700社以上が利用している。

 最近の採用環境について、小松秀幸同社キャリア採用支援部長は「求人広告や付き合いのあるエージェントなど既存の手段だけに頼ってきた企業では、以前に比べて応募が集まらない状況にある」と説明する。

 「リクログ」は有効な母集団形成を行うための採用チャネルの多様化に対応して、求人広告、人材紹介、社員紹介等の多くの経路からの応募情報を一元管理するほか、自社メディアの有効活用により応募増にも寄与する。同時に応募数や歩留まりを常に可視化することによって、採用の最適化を図っている。 採用成功ポイントの一つはスピーディーな選考にある。日程調整に時間を費やしてしまい面談機会を失ってしまうこともある。また全国規模の採用を行う企業では、面接会場の確保や出張なども採用部門の大きな負担になる。

 このような面接の非効率性を改善するのが、タレンタ社が提供する「デジタル面接システムHireVue」だ。すでに世界600社以上で導入実績があり、国内では伊藤忠商事、バンダイ、星野リゾートなど、業種を問わず利用されている。

 録画面接機能では、テキスト、動画、静止画像を組み合わせた質問が用意でき、回答は自撮り録画やテキストが選択できる。応募者はいつでもどこでも面接を受けられ、面接官も都合の良い時に録画を見ることができる。上位評価者は評価結果に疑問があれば録画を見直せる。

 ライブ面接機能は、面接官3人まで同時対応している。応募者には見えない裏側で面接官同士のチャットができ、評価を確認しながら面接を進められるなど、スカイプにはない便利な機能が備わっている。

 技術系候補者のプログラミング能力をテストする機能や、現在は英語版のみだが、AI(人工知能)が面接録画から自社にマッチする候補者をランキングする機能もある。 人材獲得競争は激しく、即戦力人材の採用コストは上昇している。そのため特に人材不足が深刻な業種では未経験者や第二新卒の採用に取り組む企業が増え、早期戦力化のための教育が必要になってきている。こうした育成型の採用を行う企業の人材育成を支援しているのが、ブルームノーツ社だ。

 同社はデータ管理サービスを提供する上場企業パイプドHDのグループ企業で昨年10月に設立された。鈴木智則同社社長はパイプドHDの社内教育プログラムの担当を経験し、そこで培ったノウハウを体系化して外部の企業へ提供している。

 パイプドHDもまた人材不足による採用コストの上昇やOJTを担当する社員の負担増が問題となった。そこで数年前から人間性重視の未経験者採用に切り替えて応募を集め、入社した人材に徹底した教育を行う
ことで早期戦力化を目指した。配属のための実践的な課題を全てクリアした社員だけを現場に送り出しており、現場からの評価は高い。

 人材育成支援サービスでは、人材育成診断、育成プログラム構築、運用サポートをセットにして、クライアント企業で必要となる業務知識と独自ノウハウを社員が習得できるようにしたオーダーメードプログラムを提供している。