イタリア国際出場へ、前戦は棄権で2年9か月ぶりトップ8転落も「重症ではない」

 男子テニスのマドリード・オープン準々決勝で右手首痛のため棄権した世界ランキング9位の錦織圭(日清食品)。全仏オープンが迫る中、状態が心配されていたが、「凄く感覚がいい」と復活宣言。BNLイタリア国際で今季初タイトルを狙う。大会公式サイトが「ニシコリは回復し、初戦に準備を進める」と特集している。

 日本のエースは今季、怪我との戦いを続けている。ひざや太ももなどに故障を抱え、満身創痍でコーチに立ち続けてきた。しかし、3月のマイアミ・オープンで右手首痛を発症すると、4月のバルセロナ・オープンは出場辞退。そして、1か月半ぶりの復帰戦となったマドリード・オープンは準々決勝・ジョコビッチ戦前に棄権という判断を下した。

 状態が懸念されているが、次戦のイタリア国際を前に復調に手応えを掴んでいるという。

「凄く感覚がいいです。先週、故障が再発したことは本当に不運でした。ですが、そこまで重症ではありませんでした」

「試合には問題ない」…ポイント稼げば全仏第8シード以内の可能性も

 記事では、右手首の状況について錦織が軽症を強調したことを紹介。さらに、現在の練習についても語っている。

「練習を続けていますが、ここ数日は軽い内容でやってます。状態は良くなっています。試合には問題ないと思います」

 ペースを守りつつ、試合に向けて調整を重ねているようだ。

 最新の世界ランキングでは実に2年9か月ぶりにトップ8陥落となる9位に後退。しかし、今大会でポイントを稼げばトップ8に返り咲き、全仏オープン(28日)では準々決勝まで上位との対決を避けられる第8シード以内が確保できる可能性もある。

 全仏の前哨戦で日本のエースは完全復活を果たし、今季初タイトルを手にできるだろうか。