チアゴが絶対王者の強さを象徴する存在に…

 バイエルン・ミュンヘンは現地時間29日に行われたブンデスリーガ第31節ヴォルフスブルク戦に6-0で勝利し、ブンデス史上初となる5連覇を達成した。

 しかし、そのチームの中には個人として“8度目”のリーグ優勝を経験した選手がいる。

 バイエルンはこの日、先に試合を終えていた2位のライプツィヒがスコアレスドローに終わっていたことで、勝利すれば栄冠を手にできる状況にあった。その試合ではFWレバンドフスキの2得点をはじめ、MFアラバ、FWロッベン、FWミュラー、DFキミッヒと近年の主力が次々とゴールを陥れ、敵地ながら6ゴールと他クラブを寄せつけない強さを象徴する戦いぶりとなった。

 バイエルンのブンデス制覇は2012-13シーズンから始まった。今回で通算27回目の優勝となったが5連覇は初。さしもの名門でも歴史に残る快挙となったが、クラブに在籍する一人の選手は強烈な勝ち運を持っているのだという。

 それはスペイン代表MFチアゴ・アルカンタラだ。チアゴは2013-14シーズンに加入。5連覇中4連覇を経験した。そしてチアゴの場合は、バイエルンの前に所属したバルセロナでも2008-09シーズンから12-13シーズンまでの間で、11-12シーズンを除いて5シーズン中4回の優勝を経験している。つまりプロ生活9シーズンのうち、リーグ優勝を逃したのはわずか1度だけなのだ。

アンチェロッティ体制でも主力の座を確立

 チアゴはジョゼップ・グアルディオラ前監督(現マンチェスター・シティ監督)の愛弟子として、バルサからバイエルンに加入した。今季からカルロ・アンチェロッティ監督に体制が代わったものの、ゲームメイク能力の高さを発揮してレギュラーの座を譲らずリーグ戦でも5得点を挙げている。

 バルサとバイエルンという超強豪で立ち位置を確立し続けているチアゴ。超ワールドクラスの選手に比べると知名度こそ高くないものの、サッカー選手として“最強の勝ち組”なのかもしれない。

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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images