日本と中国は隣国同士であるとはいえ、文化や国民の習慣は大きく異なる。法務省の在留外国人統計によれば、2016年12月1日時点における在留中国人の数は69万5522人に達したが、日本で暮らす中国人の目には「日本の暮らし」はどのように映っているのだろうか。

 中国メディアの今日頭条は20日付で、「東京で暮らす中国人の生活」を紹介する記事を掲載し、東京における食・住・環境・交通・医療について紹介している。

 まず記事は、「東京における飲食」について、日本は食品の安全性を非常に重視していると伝え、「その度合いは世界でも類を見ない水準」と紹介、それゆえ日本の食文化や食べ物に慣れることができさえすれば、「安全性に怯える必要はなくなる」と指摘。しかし、濃い味付けの中華料理に舌が慣れてしまっている中国人にとっては日本の食文化の「薄い味付け」は欠点と感じると論じた。

 また日本の家屋は収納性などの点で利便性が高いと言われているが、日本の住環境について「精巧で手が込んでいるため暮らしやすい」と称賛。マンションなどの不動産価格も北京や上海に比べてかなり安いとし、3-4000万円もあれば東京で「かなり良い家が買える」と説明した。また、東京の環境は北京とは比べ物にならないほど良く、たとえば靴は1カ月磨かなくてもほとんど汚れないと紹介した。

 さらに東京の交通インフラについては電車、地下鉄、公共バスなどインフラがよく整備されているため、基本的には「公共交通機関を利用するだけで行きたいところにはどこにでも行ける」と説明。また、日本の中古自動車はとても安いため、1カ月分の給料で中古自動車が買えると紹介した。最後に日本の医療保障制度は「先進国の中でも一二を争う」と称賛、国民皆保険制度があるおかげで日本は誰でも医療費が安くなると伝え、東京は暮らしやすい都市であることを伝えた。

 この記事に対して、中国人ネットユーザーからは羨望の声が数多く寄せられており、「2016年に日本に行ったが、1999年に日本に訪れたときの物価とほとんど変わっていなかった。17年近くも物価が変わらないのはうらやましい!」というコメントがあった。物価がどんどん上昇している中国からすれば、物価が比較的安定している日本は暮らしやすく見えるのだろう。

 また、「日本を訪れた中国人の大半は日本を好きになる」という声もあった。生活しやすい国としての日本のイメージが今後さらに中国に広がっていくにつれ、日本を訪れる中国人もさらに増えていくかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)