美容・健康情報サイト「スキンケア大学」「ヘルスケア大学」「メンズスキンケア大学」を運営するリッチメディアは、3月31日、記事監修に参画する医師数が4,000名を突破したと発表した。2016年7月時点では監修医師は1,200名であり、8カ月間で約3.3倍となっている。DeNAが運営していたキュレーションサイト「WELQ」の問題以降姿を消すサイトもある中、専門家による監修を徹底し信用力の高いサイト運営を行っている。

 月間1,600万人以上のユーザーが利用しているという3つのサイトには、参画する医師・専門家の経歴や所属などを記載したプロフィールページが作成される。医師にとっては情報発信をし、ブランディング効果を高めるメリットがある。ユーザーは美容・健康についての専門的な情報を得られるだけでなく、診療科目から医師を探すことも可能だ。これらのサイトは広告収入によって運営されており、美容・健康系商品を販売する企業にとっては効率的に宣伝できる場となる。

 参画医師が急増する背景には、「ヘルスケア大学」がHONコードを取得したことが追い風となっている可能性がある。HONコードとは、ウェブサイトにおける医療情報の信頼性改善に取り組むNPO法人HON(Health On the Net Foundation)が発行するコードだ。コンテンツに関わる8つのガイドラインをクリアしたサイトにのみ発行される。

 欧米ではHONが設立された1995年頃から、ウェブサイトにおける医療情報の信頼性について問題視されており、HONコードの認知が拡大した。現在では約7,000のサイトが認証されている。日本ではNPO法人のキャンサーネットジャパンとJORTCに続き、ヘルスケア大学が2016年5月にHONコードを取得した。

 リッチメディアは、サイバーエージェント出身の坂本幸蔵氏が2010年に創業した会社。主な株主には、東証1部上場の日本アジア投資やリンクアンドモチベーションがある。