(2)「リーダー人材」となるような優秀な若手層に関しては、第二新卒クラスの求職者も増えている。経営者として必要な経験を積める環境や抜擢人事など、魅力的な制度・キャリアパスを提供できなければ、実力主義で評価されたいと考える優秀な若手のリテンションに苦労するだろう。また、競争の激しい若手層の採用に固執せず、経験豊富で即戦力となる優秀な女性やシニア・エグゼクティブ人材の採用を進める必要がある。この場合、ダイバーシティや柔軟な働き方を整備し、その魅力を伝えられるかが採用上の重要なポイントとなる。

(3)当社は、次世代リーダー人材の紹介に加え、シニア・エグゼクティブ層の人材紹介をさらに加速していく。日本の経済発展を支えてきた大企業や世界的に著名な外資系企業、新進気鋭のベンチャー企業から採用に関する問い合わせを数多く頂いている。当社の積み上げてきたネットワークを駆使し、一流のエグゼクティブ人材を紹介することで、企業の躍進に大きく貢献する事例が更に増えていくだろう。人材紹介事業以外では、ソーシャルイニシアティブの取り組みを拡大させる。学校教育へキャリア設計のノウハウを普及する活動や、投資を通じた社会起業家の支援など、真に豊かな社会の実現に貢献していく。(1)求人企業は数多く、新卒が採れなければ中途採用を、でも東京五輪後の景気の冷え込みの予想がつかず、「いい人がいれば採用」が続くと思われる。業種・職種・ポジションは企業によってまちまちで、引き続き60歳以上の雇用も課題になる。いわゆる正社員は増加し、問題続出の非正規雇用は減少していくと考える。(2)同一労働同一賃金の拡大により、正規・非正規、正社員・契約社員・派遣社員の壁が低くなっていく中、企業側が誰でもでは良くない仕事を行う人材を望むのは当然だが、魚の数は増えないのに釣り人が増えて池が広くなる、つまりこれまで以上に良い候補者を探すのが困難になるのではないか。(3)サイトのAI化により情報量の多い大手が有利な情報操作が行われるが、まだAIが検索中心で未熟なため、人の手を介する丁寧な人材紹介もしばらくは生き残ると考える。当社ではAIが優秀になるまでは人が手を掛ける価値のある人材紹介を丁寧に行っていく。(1)銀座エリアの商業施設オープンなどもあって、ラグジュアリーブランドは販売職の採用が引き続き盛況になることが見込まれる。業界経験者を求める傾向は高止まりが続くと思われる。(2)業界全体の募集意欲が高い分、既存社員へのしっかりとしたフォローを怠ると、次から次へと人材の流出が起きる危険性がある。人材紹介などを通じた採用活動を行う場合は、担当コンサルタントに対する詳細な情報提供やスピード感を意識した選考日程、選考結果がNGの場合の明確な理由を伝え、フットワークの軽さ、歩み寄りができるスタンスなど優先的に人材を紹介される関係性の構築が重要と考える。(1)17年は米国や韓国など主要各国の首脳交代、英国のEU離脱後の影響、中国経済の低迷などを背景に経済の不確実性が高まり、各国とも08年のような世界同時不況に対する警戒感が増すと思われる。一方で企業の採用においては人材需給がひっ迫する状況が続き、コンサルティング業界においても若手即戦力やグローバル人材、AIやセキュリティといった新領域の人材の枯渇感は続く。

(2)人材採用が厳しい状況下では入口だけではなく出口の対策も重要であり、優秀な人材を企業に留めておくために、報酬だけではなく、機会、環境、教育なども含めたリテンション施策の実施が求められる。

(3)新領域への対応案件などを中心にコンサルティング業界の紹介は引き続き強化しつつ、事業会社のポストコンサルやエグゼクティブ層の紹介を強化する。また、リテンション強化の支援なども実施していく。(1)当社は紹介業と別にインキュベーション支援事業を行っているが企業内新規事業の立ち上げニーズが非常に多くなっていることを感じる。事業立ち上げ、事業を任せられる経営人材のニーズが増加するだろう。(2)市況が盛り上がっていてもエグゼクティブ人材に企業は妥協をしない。そういった意味では優秀な人材には複数のオファーがあり、オファーのない人材には全くないのが現状。スピード感のない採用プロセスでは他社との競合に勝てないしトップ自らが採用に動かない企業は幹部採用が厳しくなる。