中国は世界最大の自動車市場であり、中国市場におけるパフォーマンスの良し悪しが、世界販売台数を大きく左右することになるが、中国メディアの汽車之家は7日、2016年の中国自動車市場における勝者は、「中国車」と「日系車」になる可能性が高いと伝えている。

 記事は、中国国内の自動車ディーラーにおける16年10月中の「見込み客の数」をデータ化して分析したことを紹介したうえで、10月の「見込み客の数」は10月中だけでなく、11月から12月にかけて実際の販売につながる可能性が高いため、11-12月の販売動向も高い精度で予測することが可能だと紹介した。

 続けて、小型乗用車の分野でもっとも見込み客の多かったのはフォルクスワーゲンのPOLOであったことを紹介しつつも、ホンダ・フィットやトヨタ・ヴィオスの引き合いも多かったと紹介。また、中型乗用車ではフォルクスワーゲン・パサートの引き合いが最多だったとしながらも、ホンダ・アコードの見込み客数が2位だったと伝え、「アコードは16年末にかけて販売台数を伸ばす可能性がある」ことを伝えた。

 また、小型SUVの分野ではホンダ・XR-Vが1位、ホンダ・ヴェゼルが3位となったことを伝え、2位には長城汽車の哈弗H2がランクインしたことを紹介。さらに中型SUVではトヨタ・ハイランダーが1位となったことを伝え、「中型SUV市場でもっとも高い関心を集めてきたハイランダーは、年末にさらに販売を伸ばすかもしれない」と論じた。

 さらに記事は、10月中の「見込み客の数」から分析した場合、16年末に販売を伸ばす可能性があるのは、中国の吉利汽車と長城汽車、そしてホンダだと指摘し、ホンダ以外の日系ブランドも好調さを維持できそうな見通しであることから、「16年は中国車および日系車にとって当たり年になり、16年の中国自動車市場における勝者は、中国車と日系車になる可能性が高い」と分析している。

 12年に中国で反日感情が高まった際、日系車は中国市場で非常に苦しい状況に追い込まれたものの、日中関係が小康状態となった今、日系車はようやく正当に評価されるようになったといえるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)