(台北 13日 中央社)猛烈な台風14号は13日正午現在、台湾島最南端鵝鑾鼻(ガランピ)の東南東460キロの海上にあって、時速約23キロから20キロに速度を落としながら西北西に進んでいる。14日には台湾南方沖を通過するとみられ、中央気象局では東部や北部では今夜から風雨が強まるとして、警戒を呼びかけている。

中心気圧は905ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は58メートルで、瞬間最大風速は73メートル。暴風域と強風域を合わせた範囲は半径200キロに広がっている。

台湾直撃の可能性は低くなったが、中央気象局予報センターの鄭明典主任は、強い勢力を保ったまま台湾に接近する恐れがあるとして警戒を呼びかけている。

13日は各地で時間を追うごとに天気が崩れ、雨風ともに強まる見通し。また、現在は大潮の時期にあたり、14日午後5時から同8時、15日の午前4時から同7時までは満潮を迎えることから、高潮にも警戒が必要だ。

台風の接近に伴い、阿里山森林鉄路は14日と15日の運休を決めた。また、台東県富岡港と緑島・蘭嶼を結ぶフェリーは13日と14日の全便欠航を決定。台湾と澎湖を結ぶフェリーも一部便で欠航が決まっている。

台湾高速鉄路(新幹線)は、13日と14日は通常運行するとしながらも、場合によっては減速や運転を見合わせる可能性があるとし、15日については13日午後8時30分に発表するとしている。

(汪淑芬、陳葦庭、余暁涵、盧太城/編集:齊藤啓介)