大島僚太酒井宏樹にパスを出した。ところがボールの勢いが弱く、UAEの選手がたちまち酒井宏との間合いを詰める。結果的にはそのプレーからボールがこぼれ、相手がドリブルでペナルティエリアに迫り、吉田麻也がファウルで止めてFKとなった。これが日本が決められた先制点のFKが生まれた場面だった。

それまで試合について聞かれ、淡々と答えていた酒井宏は、この話題になると急に声を大きくした。「僚太も相手がいると思っていなかっただろうし、僕もあそこはしっかり相手にぶつけて自分たちのボールにしようと思っていたけれどできなかったし。でもそれは結果論です。あとは相手にボールを触られても、そこからしっかり奪いとるか。1秒もない中での判断ですが、それも含めてしっかり判断していきたいと思います」

初出場の大島に責任を押しつけたくないと思ったのだろう。酒井宏はさかんに大島を庇っていた。また酒井宏は両CBへの感謝を口にし、責任を人に押しつけようとしなかった。

「僕と(酒井)高徳が高い位置を取れたのは、(吉田)麻也君とモリゲ(森重真人)がすごく集中してくれていたから。最後の10分から15分は、2人が相手FWと2対2の状態でしたけど、それでも僕たちを前に行かせてくれていた。だから僕も含めて攻撃していた選手たちが点を取れなかったのが一番の反省です」

中央に攻撃が偏ったことで自分のところにボールが出てこなかった時間について聞かれても、「僕も90分間は上下運動できない。だから僕が疲れているのを周りの選手がわかって真ん中から攻めてくれていました」という。

そうやって酒井宏は他人を批判することなくミックスゾーンを通り過ぎた。酒井宏の態度を見ている限り、このチームの求心力は失われていない。

【日本蹴球合同会社/森雅史】

▼ ヴァイッド・ハリルホジッチ監督

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 岡崎慎司

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▼ UAEに1-2で敗戦を喫した、ハリルジャパン

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宇佐美貴史

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▼ 宇佐美貴史

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▼ 岡崎慎司

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▼ 吉田麻也

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▼ 原口元気

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▼ 酒井高徳

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▼ 酒井高徳

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▼ 酒井高徳

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▼ 酒井高徳

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▼ 清武弘嗣

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▼ 清武弘嗣

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▼ 西川周作

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▼ 大島僚太

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▼ 大島僚太

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▼ 大島僚太

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▼ 大島僚太

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▼ 大島僚太、香川真司

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▼ 武藤嘉紀

(撮影:岸本勉/PICSPORT)