人が何かに熱中するのは、その何かに人を熱中させる魅力があるからだ。この点を例証するものとして、登山家のジョージ・マロリーが「なぜエベレストに登りたかったのか」と人に聞かれたとき「そこにあるから」と答えたという有名な話がある。

 人が熱中する対象になるものは実に様々だが、その対象にはもちろん旅行も含まれる。中国メディアの一点資訊は22日、なぜ中国人は日本旅行にハマるのかというテーマについて論じる記事を掲載した。

 記事は中国人が日本旅行にハマる理由を30近くも紹介している。例えば、空気がキレイで澄み切った青空を楽しめること、社会に礼儀と秩序があること、コンビニエンスストアのサービスが生活のすべてに及んでおり、基本的な必要をすべて満たせることなどを紹介している。

 さらに、中国から距離的に近く、飛行時間が短いため子どもや年配の家族と一緒に旅行しやすいこと、3年マルチビザを利用できるようになり、以前と比べて日本旅行を楽しみやすくなったこと、寿司などの美味しい食事に満ち溢れていること、電車の時刻表は非常に精確であり遅れることは極めてまれだという点も紹介。つまり、日本は近くて訪れやすい異国であると同時に、中国では味わえない感動がたくさんあるという点が魅力なのだろう。

 観光庁が発表した2016年4-6月期の「訪日外国人消費動向調査」によれば、中国人旅行客の訪日旅行全体の満足度は、「大変満足」が42.9%、「満足」が47.7であり、中国人旅行客の日本への再訪意向については「必ず来たい」が58.6%、「来たい」が32.8%だった。つまり訪日旅行を満足だと感じ、さらに日本への再訪意向がある中国人旅行客は調査対象全体の約9割に達していることが分かる。

 また今回の調査対象となった中国人旅行客の74.6%が「観光・レジャー」目的の訪日だったが、そのうち日本は初めて訪れたのは67.7%であり、2回目の人々は15.9%、3回目は4.7%、4-9回目は8.2%、そして10回目という人もおり、その割合は3.4%だった。30%を超えるリピーターの存在を示すデータは、確かに日本旅行にハマる中国人が少なくないことを示している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)