子どもを連れて街を歩いていると、たくさんの人に声をかけてもらう機会がありますよね。

筆者も子どもを連れて出かけることが多いのですが、本当にいろいろな人が話しかけてくれることに最初は驚きました。今はとても嬉しいことと感じていて、声をかけてくれる方とは積極的にお話をするようにしています。声をかけてくれる高齢者の方の中には、「幸せな気持ちにさせてくれて、ありがとう」と言ってくださる方や、「元気をもらえたわ。ありがとう」と言ってくださる方もいます。ほんの少しの時間、同じ場所にいただけなのにそんな言葉をかけてもらえることがとても素敵だなぁと思うんです。

そんな中で、よく言われるのが「今が一番かわいい時ね」という言葉。

赤ちゃんの時も、歩き始めた時も、そしてイヤイヤ期が始まってからも、街で声をかけてくれる人はこう言います。

その「今が一番かわいい時ね」という言葉に対して、

「本当に? 育児で毎日大変な思いしかしていないのに? それでも、今が一番かわいい時なの?」


と思い悩んでいる、乳幼児2人のママさんがいました。そんなママさんに、先輩ママたちが贈ったメッセージをご紹介します。

大変だったあの頃、過ぎたからこそわかるかわいさ

街で声をかけてくれる人達も、自分が育児をしている時は「かわいい」と感じる余裕なんてなかったのかもしれません。

『周りから見て「一番可愛い」は、一番大変な時期にも感じるんだよ』


『手が掛かるからこそ、可愛いんだよね』


『可愛い時期がめちゃくちゃ大変で戦争みたいだけど、一気に終わるよ』


『先の見えないトンネルにいる感じでつらかったのを思い出しました。大丈夫です。そんな時期はあっという間に過ぎます。そして、その辛かった日々を懐かしく思えます。(今は考えられないと思いますが)」


『私は3歳過ぎてからがかわいい。今は4歳7歳だけど今がかわいすぎて大きくならないでほしいと願ってる」


『2歳3歳が一番かわいかったなー。片言で話すのとかもう聞けないの寂しい。いっぱい動画を撮っといた方がいいよ!」


『今1人目が反抗期真っ只中だけど、本当手を繋いでいないといけなかった小さな頃が一番可愛かったな〜と思うよ。

今では私から離れていく準備をしてるんだな〜と思うと寂しくなるよ。

当時はバッタバッタで忙しい日々だったけど、そんな頃も懐かしく感じるよ」


『あんなに私を必死で追いかけてきてくれてた子達も今では帰宅したらすぐに公園に遊びに行っちゃうからつまんないよ。今は必死で分からないと思うけど、いつか本当に懐かしく思える日が来るよ」


子育てほど思い通りにならないことはないと思います。その真っ只中にいる時は、共に過ごす時間の大切さや貴重さを噛みしめる余裕なんて、なかなか持てませんよね。

しかし子どものお世話が大変な時期を過ぎた人は、今まさに大変なお母さんを見かけると、ついつい伝えたくなるのかもしれません。

「今が一番かわいい時なんだよ」と。

それは、大変だったからこそ忘れられない思い出を持ち続けている先輩ママたちの、「羨ましい」という気持ちの表れなのかもしれません。

文・鈴木じゅん子 編集・しらたまよ