▽プレミアリーグ第10節、マンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティによるダービーマッチが25日の日本時間23時5分からオールド・トラフォードでキックオフを迎える。

▽ホームのユナイテッド(勝ち点19)は、ここまで6勝1分け2敗で3位に位置。前節にはグディソン・パークでのエバートン戦を3-0で制した。水曜日にはチャンピオンズリーグ(CL)第3節、CSKAモスクワとのアウェイ戦で1-1のドロー。GKデ・ヘアやDFスモーリングが好調を維持しており、CSKAモスクワ戦でCL初ゴールを奪った19歳の新加入FWマルシャルも好パフォーマンスを見せ続けている。今年4月に行われた直近のダービーでは4-2で勝利し、2012年12月からの連敗を4試合でストップする白星を手にした。勢いを継続させる勝利を掴むことができれば、3季ぶりの優勝を狙うにあたって大きな自信となる。

▽一方のシティ(勝ち点21)は、開幕から5連勝した後に2連敗。しかし、現在は再び2連勝と、すぐに立て直した。前節はボーンマスをホームで5-1と一蹴。水曜日にはCLでセビージャをホームに迎え、デ・ブライネの劇的決勝弾で2-1の勝利を収めた。最近の公式戦7試合で5ゴールのデ・ブライネと、前節にハットトリックを達成したスターリングが好調を維持。勝利して首位キープとなれば最高だが、アウェイ戦だけにドローでも問題ない結果となる。

◆マンチェスター・ユナイテッド◆

【4-2-3-1】



▽マンチェスター・ユナイテッド予想スタメン

GK:デ・ヘア

DF:ダルミアン、フィル・ジョーンズ、スモーリング、ブリント

MF:マタ、キャリック、エレーラ、シュナイデルラン、マルシャル

FW:ルーニー

負傷者: DFショー(脚の骨折)、DFマクネア(腹部)、MFアシュリー・ヤング(ふくらはぎ)

▽長期離脱中のショーに加え、引き続きマクネアが欠場する。アシュリー・ヤングは練習に復帰したが、試合勘の問題から今回のダービーではプレーしないことをファン・ハール監督が明言している。

◆マンチェスター・シティ◆

【4-2-3-1】



▽マンチェスター・シティ予想スタメン

GK:ハート

DF:サーニャ、コンパニ、マンガラ、コラロフ

MF:ヘスス・ナバス、ヤヤ・トゥーレ、デ・ブライネ、フェルナンジーニョ、スターリング

FW:ボニー

負傷者:DFクリシ(足首)、MFデルフ(ハムストリング)、MFナスリ(ハムストリング)、MFシルバ(足首)、FWアグエロ(ハムストリング)

▽チームの軸であるシルバとアグエロに加え、ナスリ、デルフ、クリシが引き続き欠場する。センターバックに関しては、負傷明けのコンパニが直近の2試合でベンチスタートとなっている。そのため、好調を維持するオタメンディ&マンガラのコンビを継続させる可能性もある。

★タクティカル・プレビュー

◆アタッカー陣の構成は?〜ユナイテッド〜

▽ユナイテッドで注目なのは、センターフォワードにルーニーとマルシャルのどちらが起用されるかだ。今季5ゴールを記録しているマルシャルは開幕以降、センターフォワードとして起用されていたが、直近の2試合は左ウイングとしてプレー。ワントップにはルーニーが入っている。トップ下を本職とするエレーラが好プレーを見せていることと、左ウイングのデパイが活躍しきれていないのが、その理由だ。

▽今回の一戦でもエレーラを起用することになれば、自然にルーニーがセンターフォワード、そしてマルシャルが左サイドに出ることになる。要は、デパイとエレーラのどちらが選ばれるかで、ルーニーとマルシャルのポジションが変わってくるということになる。シティが相手ということを考えれば、引き続きエレーラを起用することで中盤の構成力を高めるのが得策のように見える。

▽ただ、ポストプレーや裏に抜け出す動きがルーニーよりも鋭いマルシャルを最前線に配した方が攻撃の奥行きが増すことは、最近2試合を見る限り明らかだ。シティが相手だけにカウンターの場面も増えそうで、そうなればデパイのスピードも捨てがたい。そのため、前線の構成をアーセナル戦前の形に戻す可能性も十分にある。ファン・ハール監督がどちらの組み合わせを選択するのかは興味深いところだ。

◆左サイドの組み合わせは?〜シティ〜

▽対するシティは、アグエロとシルバの欠場が大きな痛手だ。とはいえ、スターリング、デ・ブライネ、ヘスス・ナバスと駒は揃っている。ペジェグリーニ監督は、直近のセビージャ戦でデ・ブライネを左ウイング、スターリングをボニーと組ませる形でセカンドトップに配した。

▽デ・ブライネを左サイドに置いてスターリングを前線に配した方が、現状では攻撃に流動性や意外性をもたらすことができる。そのため、ペジェグリーニ監督は、この試合でもセビージャ戦の布陣を踏襲するかもしれない。

▽ただ、今回の試合から負傷明けのコラロフを先発復帰させる(ここ2戦はサーニャが左SB)のであれば、このセルビア代表DFと良質な連係を見せてきたスターリングを左ウイングで起用する方が、より確実と言える。相手の右サイドバックが一対一に強いダルミアンということを考えれば、なおさら縦の連係力を考えたいところだ。このあたりの組み合わせを指揮官がどう選ぶのかは、試合展開のすう勢に大きく影響するだろう。