雨の日が続き、なかなか晴れ間がでない梅雨。洗濯物を外に干すことができないため、部屋干しをするとき、気になってしまうのが生乾きのイヤな臭い。これから1カ月も続く梅雨をどうのりきればいいの?

「イヤな臭いの原因は、部屋干しではなく、衣類に残った菌。臭いを抑えるためには、洗濯できちんと汚れを落とし、効率よく乾かすことが必要です」そう教えてくれたのはクリーニング師で洗濯アドバイザーの中村祐一さん。

さっそく梅雨の時季に実践したい、洗濯&干し方のポイントを教えてもらった。

<POINT 1>色によって汚れを落とす水温は異なる
色移りがしないように、衣類は色柄物と白物に分けるけれど、実は使う水の温度も調整する必要が。白物は40℃ぐらいの水温、色柄物は30℃ぐらいの水温で洗濯すると色落ちをできるだけ防ぎつつ汚れが落ち、菌の繁殖を防げる。水温調節ができない洗濯機の場合は、洗濯機に入れる前に上記の温度のお湯に衣類をつけおきしてから、普段どおり洗濯をすればOK。

<POINT 2>部屋干し専用の洗剤&漂白剤&柔軟剤をプラス
イヤな臭いを防ぐために欠かせないのは、抗菌や防臭作用が含まれるアイテム。酸素系の漂白剤や部屋干し専用の洗剤に切り替えるのも賢い選択。

<POINT 3>乾きやすい環境の浴室に洗濯物を干す
洗濯物を干すのに最適の場所は、空気を循環する環境を作ることができる浴室。突っ張り棒を渡して衣類を干したら、換気扇のスイッチを入れよう。さらに、扇風機をタイマーにしてセットして、洗濯物に向かって送風し続けるのがポイント。常に空気が動いている状態になっていればイヤな臭いが発生しにくくなる。

この3つを実践しても、イヤな臭いがする場合は、洗濯機自体が汚れている可能性が。

「月に一度は市販の洗濯槽クリーナーで掃除するのを忘れずに。クリーナーは40℃ぐらいのぬるま湯で使うと、より汚れが落ちます」(同)

また、使っていないときは洗濯機のフタをできるだけ開けておくのが得策。湿気のこもりを少なくして、洗濯槽のカビの発生を抑えてくれるそう。

どんよりしがちな梅雨の時期だからこそ、洗濯のコツをマスターして、気持ちよく仕上がった衣類を身にまとって。

中村祐一
クリーニング師・洗濯アドバイザー。洗濯に関するアドバイスを始めると、全国放送のテレビをはじめ各種メディアから次々と出演依頼が殺到しいつしか「洗濯王子」の愛称で呼ばれるようになる。自身の洗濯術をまとめた本を出版、大手メーカーとのコラボレーションなど、活動の幅は広がり、これまでに2000人を超える一般の主婦や芸能人などにも洗濯方法を直接アドバイス。2014年東京にSentaku Studioを開設。洗濯、しみ抜き、アイロンなどを直接学べる洗濯教室をスタート。より多くの人に洗濯の魅力を伝えるべく活動中。