かつおって知っている?



お好み焼きにふわふわ踊っているかつお節。これはもともとは“かつお”って魚の身なんだ。

かつおには旬が2回あるよ。今の時期はさっぱりとしておいしい。逆にこってりとおいしくなるのが秋。

かつおは今の時期、南から北へと上ってくる。だから、昔の人はこの時期出回るかつおを“上りがつお”と呼んでいたよ。特にその年始めて獲れるかつおは“初がつお”といって、縁起がいいものとしてありがたがったんだ。


どこに住んでいるのかな?

世界中の温かいところに住んでいるよ。ものすごく速くて、最高時速は50kmにもなるんだって。回遊魚っていって、群れで海を移動するんだ。


どんな形と大きさ?

体は1メートルと大きくて、お腹の部分が太い。魚なのに、ウロコがない部分が多いんだ。

体の下側に縞模様が入っているけど、実はこれって泳いでいる時にはないんだって。釣り上げられて死んであとに出てくるらしいよ。


どんなふうに食べる?

今の時期はお刺身にして食べることが多いよ。まわりだけを火であぶってお刺身みたいにした“タタキ”もおいしいよ。お刺身は大人だとたいていしょうゆとわさびで食べるけど、かつおのお刺身はしょうがとしょうゆで食べることが多いんだ。

佃煮にしたり、かつお節にしたり、ふりかけにしたりと、いろんな食べ方があるんだよ。

あじは好きかな?



“あじの開き”って聞いたことがあるかな? こんな形のものだよ。


これは魚のあじを開いて干したもの。ちょっと前の日本の朝ごはんといったらあじの開きがおなじみだったんだよ。

“味がいい”から、あじって名前になったっていう説もあるくらい、昔から日本人が喜んで食べていた魚。5月くらいから夏にかけてがよりおいしくなるよ。


どこに住んでいるのかな?

あじはいろいろな種類がある。日本であじというとマアジのことで、これは日本各地の海に住んでいるよ。かつおと同じ回遊魚なんだ。


どんな形と大きさ?

細長くて、30〜40センチくらいの大きさ。


どんなふうに食べる?

お刺身や焼き魚、天ぷら、煮つけ、から揚げなど、いろんな料理で食べられるよ。小さめのあじを丸ごとから揚げにしてからお酢につけた南蛮漬けという食べ方も有名だよ。


おうちの方へ

5月に旬を迎える魚の中でも、かつおやあじは日本の食卓でおなじみの魚。特にかつおは、北上する上りかつおのうち初めて出まわるものを初がつおとして江戸時代より珍重されてきました。初物好きの江戸っ子たちに愛された存在だったのです。秋の南下するかつおは戻りがつおと呼ばれますが、脂がのっていておいしいと、最近では上りかつおと並ぶほど好まれています。

あじは安くておいしい、庶民の味方として日本の食卓に欠かせない存在でしたが、最近ではブランド化も進んでいます。

昔から愛されてきた魚だけに、かつおだったらかつお節や佃煮、あじなら干物など、加工品も多数。魚嫌いの子にも食べやすいものも多いので、ぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。(TEXT:松崎祐子)